新宿都庁前店 / MIBO Kickscooter キックスクーター Campagnolo BORA ONE 50 ¥600,000相当 / チューブラータイヤ交換

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皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。

ある日のことでした。
しばしばおいでになるお客様がご来店になり、不思議な車体をお持ち込みになりました。

画像引用 MIBO SCOOTERS
https://www.mibo.cz/en/revoo

まず、ギアもチェーンもありません。
つまり、この車体は自転車ではないのです。
敢えて言えば、キックボードの一種です。

後日お調べしたところ、チェコ共和国のMIBOというブランドの車体でした。
車体価格は日本円でおよそ¥200,000ほどでありました。

以前も、この車体をお預かりしたことがありました。
その時に、ホイールをCampagnolo(カンパニョーロ) BORA ONE 50に換装しておりました。
BORA ONE 50は高性能なカーボンディープリムホイールで、価格はフロント、リアで¥300,000ほどです。
(なお、前述致しましたように、ギア、チェーンといった駆動パーツが無用であるため、前後ともフロントホイールが装着されています。)

今回のご依頼内容は、リアタイヤがパンクしたのでパンク修理をしてほしい、ハンドルバーをカットしてほしい、というものでした。

まず、タイヤを確認しますと、確かに空気が抜けています。
パンク修理をする訳ですが、本車体のホイールはチューブラータイヤが装着されています。
チューブラータイヤとは、タイヤとチューブが一体になったタイヤのことで、タイヤの形が真円に近くなる、リムの構造に無駄がないと、走行性能としては最適なタイヤであります。
しかし、一度パンクをすると、パンク修理は事実上不可能(不可能ではありませんが、タイヤのケーシングを解いて内部を穴を塞ぎ、再び縫い直すといった作業が必要で、作業工賃が非常に高くなること、修復したとしても従来と同じ性能にすることは難しいのです。)で、運用コストを度外視できるプロの選手、ごく一部の好事家にしか用いられていないのであります。

本車体もタイヤそのものを交換することに致しました。
お客様とご相談し、どのようなタイヤが良いかを決めていきます。

高性能なものが良い、とのことでありまして、vittoria CORSA PROをおすすめ致しました。
320TPI(TPIとはThread Per Inchのことで、1インチあたり、どれだけスレッド(糸)が織り込まれているか、の意)という、とんでもなくTPIの高いタイヤです。

なお、一般的に使われるロードバイク用のタイヤは、30TPIから高くても120TPIほどであります。
TPIが高ければ、それだけ細い繊維で織り込まれているタイヤということになり、細い繊維はしなやか、柔らかくなりやすいため、タイヤも柔軟性に富む、グリップ力に優れたタイヤが出来上がります。
(とはいえ高すぎるTPIのタイヤは脆いともいえ、通常のクリンチャータイヤがせいぜい120TPIにとどめているのは、耐久度とのバランスを考慮した結果なのです。)

vittoria CORSA PROはまさにプロ仕様、レースに勝つための耐久度が備わっていれば良い、という思想のもとに作られた高級タイヤです。

チューブラータイヤであるため、ホイールに直接接着をします。
接着の方法は2つあります。
1つはリムセメントと呼ばれる接着剤で貼り付ける方法です。
これはかつて一般的であった方法です。
接着力に優れるのが利点です。
しかし、タイヤを履き替えるときに、リムセメントを剥離させる作業に非常に時間、工賃がかかります。

現在では、チューブラーテープという、両面テープで貼り付ける手法が浸透しております。
その理由は、リムセメントに匹敵する強力なテープが開発されたことと、交換時の手間を数分の1に減らすことができるという利点があるからです。
そこで、今回は、チューブラーテープで貼り付けることに致しました。

作業開始です!!
まず、古いタイヤを剥がします。
実は、古いタイヤも以前、当店で装着したものでありまして、チューブラーテープを用いていたため、短時間で綺麗に剥がすことができました。
これがリムセメントですと、ホイールに傷を着けないように接着剤を剥離させていくため、非常に手間がかかりまして、プラス¥5,000といった工賃がかかります。