実はオフセット量調整可能です。
湘南ベイサイド店の近藤です。
今回は別に特別なことではなく、知っていらっしゃる方は
普通に知っている話題です。
GIANTのロードバイクに採用されているVECTORシートピラー。
PROPELや先代のTCR、DEFYに採用されています。新型TCRの
VARIANT COMPOSITEもこの仲間です。
形状的に後方へのオフセット量(サドルを後輪側へ下げられる量)は
比較的余裕があるのですが、そのままだと前方へのスライド量があまり
ありません。前寄りに乗るスタイルの方には以下の方法でオフセット量
の変更が可能です。
これがオリジナルの状態です。
シートレールを挟んでいる黒い金具が後方に長いのがわかりますか?
見やすいようにサドルを外してみます。
「15」、「5」という刻印がありますね。オリジナルの状態はもともとシートピラー
の中心から10mm下がった位置が基準になっているのでこの状態で使用
している場合はオフセット量が+25mmになっております。
この状態から前後2本のボルトを外して逆向きに組み替えると・・・
シートピラーの中心から5mm前進した位置でサドルを固定できるように
なります。オフセット量は-5mmになります。
サドルを取り付けるとこうなります。全体像で比較すると、
標準(オフセット+25mm)
入れ替え後(オフセット-5mm)
例えばPROPELにDHバーを付けてサドルもトライアスロン系のものに交換
したけど、もう少し前乗りのポジションを作りたい・・・という場合やTCRに乗って
いてフレームサイズは合っているはずだけど手元の距離感がしっくりこない、
ステムを変えてみようかなという方も一度試してみてはいかがでしょうか?
ただしどちらの場合もクランク軸の位置やクランク長はそのままですから極端
にポジション変更はペダリングに影響する場合もあるのでご注意ください。
ISP仕様のPROPEL、TCRや現行モデルDEFY、AVAILのD-FUSE仕様の車体も
同様の調整が可能ですよ。