オールド キャノンデール ヘッドショックのオーバーホール(OLD CANNONDALE HEADSHOK OH)受付に関する告知事項

日頃より当bikeportグループをご利用頂き誠にありがとうございます。

bikeportグループ代表、兼オールドMTBなどの専門的な修理を担当しております福田と申します。

今回のブログテーマは「ヘッドショック(HEADSHOK)」です。

修理受付に関するインフォメーションについて投稿しようと思いますので、作業を検討されている方はご一読下さいませ。


当グループの主な業務は、クロスバイクやロードバイクのスポーツバイク販売と自転車修理全般です。

しかしながら、どんな車両、どんな作業でも原則的にお受けしている関係上、時折とてもマニアックな作業依頼が飛び込んできます。

その作業の一つがオールドキャノンデールの「ヘッドショックOH」です。

以前にブログで作業内容を紹介したところ、物凄く沢山の反響がありました。

ブログに載せておりますのは、実は氷山の一角でして、実際には物凄く沢山のヘッドショックを修理させて頂いております。

色々なお客様からお話をお伺いした限りですと、近年では請け負ってくれるショップが無いようでして、

現在、当店では全国各地から1~2ヶ月に一本程度の割合で作業依頼を頂いており、自身で申し上げるのは大変厚かましいですが、多くのユーザー様にご高評頂いております。

只、残念ながら過去に2~3件、作業内容にご納得頂けないユーザー様もいらっしゃいました。

本記事では、これからヘッドショックのオーバーホールを検討されいるユーザー様へ向けて注意事項を諸々と記述しておきます。

ヘッドショック(あるいは古いLEFTYや古いサスペンション)のOHや修理を検討されている方は、ご確認頂きますようお願い申し上げます。

以下、ヘッドショックOHの概要を箇条書きにて説明させていただきます。


1,『ヘッドショックは街乗りレベルに留めて下さい。』

以前、「今でもトレイルライドでガシガシ使っているからOHしてほしい」という猛者の依頼者様がいらっしゃいました。

そのような方は極々少数かと思いますが、当店では基本的にヘッドショックは「街乗り用」として考えております。

「街乗り用」というのは、こちらをご覧頂いてる大抵のヘッドショックユーザー様も同じ認識かと存じます。

もし、オフロードでちゃんと使用したいのであれば、間違いなく現行のサスペンション等に入れ替えて下さい。

2~30年前のサスペンションは金属疲労もありますし、ビンテージに近いサスペンションで本格的なMTB遊びをするのは大変危険で無理があります。

未舗装路は走るならば、キャノンデールサイズをオーバーサイズに変換するヘッドパーツは今でも入手出来ますから、そちらで換装するのが良いかと思います。

多くのスポーツバイクショップでも、きっと同じ提案をしてくれるでしょう。


2,『ヘッドショックでないと駄目な理由。』

前項の続になりますが、もしヘッドショックでなくても大丈夫であれば、安全面・性能面の理由から他のサスペンションへの換装を強く推奨します。

しかしながら、街乗りでカッコいいオールドキャノンデールに乗りたいと考えているユーザー様は、きっと普通の汎用のサスペンションでは納得いかないでしょう。

SUPER VやKILLER V、Fシリーズ、RAVENなど、ヘッドショックが無ければその価値は大幅に無くなってしまうでしょう。

オールドキャノンデールとヘッドショック(あるいはLEFTY)は表裏一体の密接な関係であって、フレームとフォークがセットとなって価値があるように思います。

ですので、性能面で良いサスペンションは他に沢山ありますが、ヘッドショック修理依頼は今でも絶えないのです。

しかしながら、使用に伴うリスクも十分に理解頂きたく存じます。


3,『現状使える状態で壊れていなければ、そのまま使用したが方が良いかもしれません。』

脅すわけではありませんが、忠告としてハッキリ申し上げます。

OHで分解することによって性能の改善どころか、余計に性能の低下、更には使い物にならない場合がございます。

一つ例を挙げます。

ヘッドショックは普通のサスペンションと違い、レッグが一本しかございません。ゆえに、レッグが回転しないようインナーレッグは丸形状でなく四角形状です。

その各面をスライドさせる為に、ローラー滑り台のような、ニードルベアリングを採用しております。

上記写真の場合、ニードルベアリング4つの内、下2つの端っこが欠けております。

この場合は端っこでしたので、何とか修繕できましたが、もしこのローラーを支える為のリテーナーが真ん中辺りで粉々になっていた場合、完全にアウトです。

「筒の中に上手く収まっているために、動作していた」などという可能性は十分に考えられます。その場合、分解したら壊れます。

また、外見が綺麗でも中が駄目になっているケースは多々あります。

写真のようなエラストマー式のヘッドショックは高確率で加水分解しているでしょう。

ヘッドショックのワンオーナーの方はなかなかいらっしゃらないかと思います。大抵のヘッドショックは複数オーナーで、中身までは見れません。

中を分解すると、過去に作業された形跡があり、ネジが舐めていたり、既に色々と破損していたケースもあります。

「工賃を払って依頼したから、性能が良くなって戻ってくる」と言うことは保証できません。

「工賃払ったのに壊れて戻ってきた…。」ということもあり得ます。(大抵は何とか直しておりますが。)

ヘッドショック作業はリスクの高い作業であることをご理解下さい。

もし、せっかく使えているヘッドショックがあるのであれば、無理に作業しなくても良いと思います。

壊れてから「壊れたヘッドショックを直せるか診てほしい」でも全然構いませんので。


4,『厳密にはオーバーホールというよりも応急処置に近いイメージでお考え下さい。』

一般的なサスペンションの場合、メーカーでサービスを受けれるのが5年から長くて10年くらいです。

これはサスペンションメーカー、あるいは輸入代理店にもよります。

本来、メーカーで受けれる正規のオーバーホールであれば、OHキット、サービスキット的な物があり、Oリングやシールキットなどの消耗品関連を交換しながら、純正のオイルを入れ替え、分解洗浄(OH)をおこないます。

しかし当然ながら、ヘッドショックはそのようなサービスが一切受けれません。

昨年まで当店はキャノンデール・ジャパン様とお取引がありました。しかしながら、キャノンデール・ジャパン様でも現在は当時のヘッドショックが解るスタッフさんはもう社内には居ないという回答でした。

昔は修理ができた老舗のショップさんもあったかもしれません。しかし近年ヘッドショック修理は、年々ロストテクノロジーに近いものとなっております。

当店で行う作業として、分解洗浄(OH)は可能な限りおこないますが、消耗品部品は交換出来ません。

もしどうしても部品が必要な場合は、代替品を都度用意しております。

金属部品であれば、近い形状の部品を削ったり曲げたりして作っていますし、例えばOリングであれば、ホームセンターで汎用の近い形状の物を買いに行ったりしております。

また、多い事案としては前項で前述したエラストマーの加水分解が挙げられます。

これは他の汎用コイルサスペンションなどを分解して、コイルを取り出し適正寸法にカットしてエラストマーの代わりのスプリングとして代用しております。

ヘッドショックはどれも見た目は同じように見えますが、中の構造体はグレードや年式によって都度変わっていきます。

どのような作業が好ましいか、何が必要なのかなど、都度考えながら作業する必要があります。


5,『海外にはヘッドショック修理専門業者が存在します。』

ヘッドショック及び、オールドキャノンデールは日本国内だけなく、世界的にも人気のあるオールドMTB、ビンテージのカテゴリーです。

北米には古いキャノンデール修理専門の業者があり、リビルトのパーツや自社制作したパーツなどでレストア・オーバーホールをおこなっているようです。

私自身、利用したことはないので、どのくらいのクオリティーでどこまでちゃんと修理できるのかなどの情報は一切判りません。

輸送手段の手配や費用、英文でのやり取りなどのこと考えれば、あまり現実的では無いのかもしれませんが、もし完璧なクオリティーを求めるのであればそのようなサービスを利用するのも一つ手かと思います。

また、ebayなどの海外主体のネットショッピングで、一部補修パーツのなども販売されているようです。

OH時にそのようなパーツをお持ち込み頂いても全然構いません。(特にブーツなどは破けているケースが多いので。)

しかしながら、あくまでも購入は自己責任にてお願いいたします。補修パーツ購入について、当店からご案内することは出来かねますので、ご了承下さい。

実際に過去、ヘッドショック代替のエラストマーをお持ち込みされたお客様もいらっしゃいましたが、実際に作業してみると寸法が合わずに使用することができませんでした。

的確なことは申し上げれませんが、年式やグレードによって微妙に設計が異なる場合などがあるようです。

私も作業経験だけで、正確なデータを持っているわけではありませんが、全てヘッドショックに共通している部品というのは無いかもしれません。

補修部品購入時はお気を付け下さい。分解後であれば、多少の相談はできるかもしれませんが、購入代行は出来かねます。


6, 『修理代は高額』

自身で申し上げるのは大変厚かましいですが、当BIKEPORTグループの工賃設定は比較的、平均相場よりやや低め、良心価格設定にておこなっております。

判り易い例を挙げるならば、一般車のパンク修理は1,320円です。(2023年9月現在)

東京都内のパンク修理相場が1,500~2,000円ですが、新宿駅徒歩圏内のbikeport新宿都庁前店はパンク修理1,320円にて承っております。

しかしながら、ヘッドショックのOH及び修理工賃となると結構高額になってしまいます。

その理由の代表例を幾つか挙げますと、

・分解に時間がかかる。内部の部品が舐めている場合など電動工具で切削・破壊する必要がある。さらに筒の中なので、通常使用できる工具が使えずに苦難する。

・部品が壊れている場合、またそれを修復しなければならない場合、部品を作る。

・必要に応じてホームセンター等で代替として使える部品を調達する。(特にOリングなど)

・錆が酷い場合は、ある程度は研磨する必要がある。

・エラストマーの代替でコイルを入れる場合、部品取りのサスペンションを手配する必要がある。またそのサスペンションを分解&適正寸法にコイルカットしなければならない。

・他の作業に邪魔されないように、可能な限り営業時間外に作業をする。

・適正に動作させるために何度か分解&組付をおこなう必要がある。

以上が作業工賃が高額となってしまう理由となります。

特に最後の「適正に動作させるために何度か分解&組付をおこなう必要がある。」が一番の理由です。

例えば上記写真のニードルベアリングとそれをサンドイッチするプレートの組付作業。

これは、1ミリの隙間もなくピッタリと内部に納めなければなりません。

只でさえキツキツで大変な作業ですが、それがインナーレッグ側4枚、ニードルベアリング4枚、アウターレッグ側4枚、合計12枚を同時に圧入しないとなりません。

またせっかく組付けが出来ても、プレートやベアリングの位置がズレてしまいますと、ストローク量が変わってしまったり、動作に不備が生じたりします…。

場合によっては何度もバラシて組付けたりしますので、上手くいかない場合はそれだけで一日近くの時間を要してしまいます。

上記はほんの一例ですが、他にも色々と苦難する事例があり、本当に憂鬱になってしまいそうな作業の一つなのです。

作業費については、今までケースバイケースで決めさせて頂いておりましたが、2023年9月17以降は下記の通りに決めさせていただきます。

【内部のみのOH作業】

基本工賃 税込22,000~33,000円

「ショックが潰れて乗れない」、「エアーが漏れてる」、「ロックアウトが効かない」など

壊れてしまっているヘッドショックを最低限応急処置して使えるようにする作業です。

【フルOH作業】

基本工賃 税込33,000~44,000円

アウターレッグとインナーレッグを外してニードルベアリングやプレートの洗浄作業までするプランです。

また、ブーツの交換が必要な場合は、こちらのメニューとなります。

【その他割引など】

車体本体のOH作業などがあれば、多少割引出来ることがございます。

詳しくは各店にてお見積り下さい。


7, 『納期はそれなりに考えておいて下さい。』

現在、bikeport店舗は湘南・横浜・新宿の3店舗にあり、スタッフも各店に数名居りますが、本作業が可能なのは私、福田のみとなります。

色々な作業ケースがあり、なかなか他のスタッフに引き継げない作業となっております。

私も店頭に居る日程が少なく、作業可能な日程が結構限られていることから、条件が良ければ1~2週間程度ですが、部品の手配や制作なども入ると、長くて1~2ヶ月を要します。

また、ヘッドショックOHが作業できる設備・環境が湘南の店舗にしかない為、横浜と新宿の店舗で作業車両が入庫した場合、湘南の店舗まで移動させ作業をおこないます。

店舗間の移管便も不定期ですので、すぐに作業に着手できるわけではありません。


長々となってしまいましたが、以上がヘッドショックOHに関するインフォメーションでございます。

上記内容をご理解頂きました上で、作業をご希望される方は下記同意書をDL及び署名の上、作業をご依頼下さいませ。(入庫時に各店舗で記載頂いても構いません。)

また、作業の成功・失敗問わず、着手金として前金として10,000円が必要となります。

破損あるいは、作業失敗の場合、作業工賃は請求しませんが、着手金の10,000円は診断料ですので、返金できませんのでご了承くださいませ。

他、ご質問等あればinfo@bikeport.bike宛にご連絡下さいませ。

お電話番号を記載頂けますと、担当の私から直々にお電話差し上げます。

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