SPECIALIZED S-WORKS McLAREN TARMAC(スぺシャライズド Sワークス マクラーレン ターマック)
こんにちはbikeportの福田です!
例年に比べ格段と寒さが厳しい2015年ですが、お陰様で販売も修理も大幅に件数が増えて参りました。
GIANTオンリーのコンセプトショップとして営業しております当店ですが、、、
PINARELLO、KUOTA、RIDLEY、BIANCHI、TREK、SPECIALIZED、CANNONDALEなどなど
多種多様に様々なスポーツバイク達がOHやコンポーネント交換、他作業等々で日々出入りしております。
そして今日の作業はついにこんな車体まで入庫して参りました。。。
S-WORKS McLAREN TARMAC ¥2,000,000 ←20万じゃないですよ!200万です。。。
そもそもS-WORKSって何なん?って方に補足説明申し上げします。
とっても簡単に説明してしまえば、プロ機材と同じだけの戦闘能力を用いたマシンです。
SPECIALIZEDというメーカーの中でも最上級ブランドとして位置付けされ、
シマノの105、アルテグラ、デュラエースでもデュラ―エースだけ飛びぬけて高価なのと同様に
「販売価格を度外視してでも最高のモノとして製作する」グレードの事をS-WORKSと呼びます。
S-WORKS以下のモデルがSPECIALIZEDグレードとして、もう少し手の届きやすい現実的な価格に抑えられて販売されると言った感じです。
そして今回のキーワード「マクラーレン」
もうその名の通りですが、、、このマクラーレンです!
僕も昔はS-WORKSという製品を説明するのに「自動車で例えるとトヨタとレクサスのようなブランドの差別化を図ったグレード」なんて説明してましたが、今回のマクラーレンに関してはBMWとアルピナのようなものです。
製品の製造工程が通常のS-WORKSとは格段に違うライン=イギリスのマクラーレン工場からこのターマックは出荷されています。
と言う訳で、入庫しました。笑
実は僕が以前に勤めていた販売店で、僕自身がオーダーを受けて注残のままSPECIALIZEDの取扱いを後にし、今のbikeportを開業してしまったという経緯があります。
取扱いは無くなったものの、今回「どうしても組んでもらいたい」と言うオーナー様の意向で、
大変有難くも当店をご指名頂きました。
三度の飯より自転車が大好きメカニック高橋と営業時間後に
お客様から指定頂いた組立指示書とフィッティング表を片手に夜な夜な箱を開封しました。。。
おっとこれは!!!!
特筆すべき部分が一つあります。
このシリアルナンバーなのですが、今回この車体は250台限定生産で製造されました。
ちょっと見づらいですが、この車体は250台中3台目、、、
1台目はSPECIALIZED本社、2台目は恐らくマクラーレン本社、そして市販車初であろう3台目は当店bikeportにあります。。。
僕の知る限りはここ最近で最もプレミアムな車体です。
サドルとポストはこんな感じです。
せっかくなので、普段見れない裏側部分も。
各々のパーツは市販品と異なるマクラーレンカラーで構成され、高級感溢れる輝きがあります。
当ブログでお馴染みのBTR2で組立を行います!
今回の車体は完全なるDI2(電動コンポーネント)専用設計で、通常のSL5ターマックと似たような設計ですが細かな部分は全然別物でした。
ハンドルバー――AEROFLY SL
- S-Works McLaren Tarmacだけの超軽量カーボンレイアップで25gも軽量化しています。
- 風洞実験で空力特性を改良し、驚くべき高剛性と組み合わせています。
(S-WORKS McLAREN TARMAC専用特設ページより引用)
エアロフライと呼ばれる同社製のハンドルも形状は同じですがワイヤーの通り口が違うDI2専用設計の特注品でした。
専用のオリジナルROVALホイールセットのリムとハブ。
ホイール――CLX40Rチューブラー
- カスタム仕様の超軽量カーボンリム・レイアップにより、標準モデルのCLX40 チューブラーホイールに比べてリム1本あたり30gの軽量化に成功。
- スポーク本数をフロントは18本から16本へ、リアは24本から21本へと削減し、トータルのホイールセット重量を1150gにしました。
- セラミックスピードのコーティング仕様ベアリングで転がり抵抗が減少。
(S-WORKS McLAREN TARMAC専用特設ページより引用)
付属しているトレーニング用CLX40と持ち比べて改めて軽量なホイールセットと感じさせられました。
- 新設計のカーボンファイバー製スパイダーを使った、専用のクランクセット。標準モデルのクランクセットと比べて10g軽量化されています。
- セラミックスピード製のコーティング仕様ベアリングがなめらかな回転と摩擦の低減を実現。
- カラーはフレームにマッチする限定色のマクラーレン・パパイヤスパークオレンジ。
(S-WORKS McLAREN TARMAC専用特設ページより引用)
専用クランクセット。Qファクターも若干狭くなった(?)気がします。←気のせいでしたらゴメンなさい。
今回僕が一番気になったパーツはこのEEサイクルワークスのブレーキキャリパーです。
なかなかお目にかかれない一品です。
http://eecycleworks.com/shop/
まずこの軽さにびっくりです!驚異の93g…
93gは4枚切りの食パン1枚と同じ重さだそうです。笑
そのくらい持ってる感覚もないこの軽量ブレーキキャリパーですが、実は制動力もかなり高いんです。
100g以下のブレーキキャリパーなら、確かに探せばKCNCを代表とする物で幾つかある事にはありますが、
大半は軽量優先の二の次に制動力。と言った物ばかり。
しかしながら、EEのブレーキキャリパーはこの独自のリンクシステムが強力なストッピングパワーを出力してくれます。
当店で販売しているGIANT PROPELのTRP製Vブレーキは制動性能だけ見ればDURA-ACE以上だと個人的に感じてますが、
ユニークなピボット構造で「テコの原理」で動かされるこのキャリパーも恐らく同等レベルの制動パワーがあると思います。
あんまり握り込むとリムが割れるんじゃないかと思うくらい、通常のキャリパーには無いグッと握り込める感覚がありました。
Vブレーキもテコの原理を用いたブレーキシステムです。
通常キャリパーとは違うVブレーキ同様の握り感覚ですね。←上手く言い表せません。苦笑
少し過剰なストッピングパワーかもしれませんが、イコールそれが「安心感」ですよね。
仕上げ
- マクラーレンと共同開発した特別な「ターマック・ブラック」と「パパイヤ・スパーク」の2色は、S-Works McLaren Tarmacコレクションだけの限定色です。
- フレームとフォークの塗装は、120万ドルのマクラーレン P1スーパーカーを塗装している英国サリー州ウォキングのマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ・センター(MSO)で行われています。
- 独自の電鋳金属箔のグラフィック加工をマクラーレン・スペシャル・オペレーションズで行っています。
(S-WORKS McLAREN TARMAC専用特設ページより引用)
この「S」マークも恐らく表面はこの金属の加工が施されているようです。
とりあえず僕の説明できる範囲で思った事を交えながら書いてみました。
SPECIALIZEDだけにスペシャルな最高にプレミアムな一台―。
その他、興味がある方はこちらもどうぞ
http://www.specialized.com/ja/ja/sworksmclaren/
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