ROCKSHOX BOXXER OH(ロックショックス ボクサー オーバーホール) 追記 ROCKSHOX倒立フォークについて

普段ママチャリ修理しかしてない当店ですが(笑)
ちゃんとしたプロショップのお仕事もしております。

今日のような雨の日には溜まっている作業を消化していきます。

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今回依頼を受けた作業はROCKSHOXのDHフォークBOXXERのオーバーホールです。

サスペンションは車体の1/2くらいの価格の物が理想なんて言われる
MTBにとって高価なパーツの一つです。

(EX.20~30万円のMTBであれば10万ちょっとくらいのサスペンションが良いですよ。って意味です。)

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オイルを抜きながら分解スタートです!
インナーレッグ(写真で言う金色の部分)から出ている棒はオイルダンパーです。

当店のブログはMTBライダーさん以外の方も閲覧していると思いますので
「ダンパーって何?」って方もいらっしゃると思います。

なので簡単にサスの構造体についてお話します。

まず、サスペンションの中身はバネだけではありません。
(当たり前なのですが、意外とそう思っていた方も多い気がします。笑)

バネって縮めて手を放すと「ビヨ~ン!」ってなりますよね?
サスの中にバネだけを入れて走ると、、、
鋭い方はもうお分かり頂けたと思いますが、常にボビング(ビヨーン!って遊んで)しまい
まともに走ることが出来ません!

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そこで「オイルダンパー」というものが出てきます。
オイルの流動を利用してバネの動きを抑制します!

とっても分かり易い物を例えると

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こういうのが付いたドアがありますよね?
手を放しても「バタン」とは閉まらず、良い感じの速度で閉まります。

これもオイルダンパーです。液体の通り道を小さくすることで過剰な動きをセーブします!

オイルの流れを止めると、よく耳にする「ロックアウト機能」(サスが沈まなくなる)なんてことになります!

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さて話は戻りまして

まずは古い油を綺麗に拭き取ることからスタートです。

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廃油を綺麗に拭き取っていきます!

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小学生の時にリコーダーの筒の中を棒とハンカチで、綺麗に拭き上げるような感覚でゴシゴシと。笑

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さて本題はこれからですね。

サスの中身はこんな感じです。
今回はダンパーの中までバラしてOHします!

細かいワッシャー、バネ、スペーサー、Oリング、Cリングやら沢山出てきました。

部品が欠品したり順番を間違えたりすると、当然ながら正常に動作しません。。。

これでも実は部品点数が少ない方でして
シンプルな機能のサスでもかなり多くの部品の集合体です。

これを見ればなぜサスペンションが高価な部品なのか少しはお分かり頂けたかと思います!

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洗浄トレーへ部品移動です!

洗浄剤に油を落とすディグリーザーとWAKOSのケミカルを使います。

(他店に真似されたくないので、商品名は伏せます。笑
自転車用ケミカルではありませんが、OHにかなり有効的なモノです。)

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紙ウエスを使いながら丁寧に洗浄していきます!

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少し省略してしまいますが、順番通りまた組立てていきます!

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カタチになってきました♪

中が綺麗になった所で、次はオイルを入れないとですね。

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抜いたオイルはこんな感じです。。。泣

主な成分は鉱物油と言うものなのですが、この鉱物油と言うのは不純物をある程度までしか濾過していないオイルのことを主に指します。
オイルの流動で残りの不純物が熱で酸化しますと、こうやって黒くなってしまうんです。

自動車のエンジンオイルと全く同じです!あれも(主に)鉱物油ですから。

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新しいオイルはこちらです!
ブルーの液体はマリンブルーのカクテルではありません。笑

フィニッシュラインのフォークオイルです!
鉱物油と化学合成油(簡単に説明すると不純物が少ない)のブレンドオイルです。

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今回は特に指定が無かったので10Wという硬さのオイルを使用しました。

       XC⇔DH
2.5W、5W、7.5W、10W、15W

と言う風に書けば分かり易いでしょうか?
一概にコレ通りでは無いのですが、一般的には粘度の高いオイル=激しい動き向き
な、感じです。

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完成!!

サスペンションのOH金額目安は(完成車持ち込みの場合で)¥10000~¥30000(+オイルシール、オーリング、その他消耗品)
くらいとお考えください!

物によって工程が全然違いますので、概算の御見積りだけでも大歓迎です!

追記

ROCKSHOXをイジっていて最近同社から倒立フォークが発表されたのを、ふと思い出しました。

RockShox-RS-1-Full-horquilla

倒立フォークとはインナーレッグが下側にあるサスフォークのことを言います。

普通のフォークのことを正立フォークと呼びます。

そもそも倒立にするメリットは何なの?って話なのですが

見た目でしょうか?笑

いえいえ、見た目も重要ですが、それだけではありませんよ。

過去の自分も倒立フォークを所有していたことがあるのでこの際少し書いてみます。

まず先程のBOXXERに戻るのですが

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実はどのサスペンションもアウターレッグって

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凄く重そうに見えながらも実はそこまで重くないんですよ。
(頑丈なDHフォークでもこのくらい)

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重いのはどちらかとコッチ側です。

コラムがあって、ダブルクラウンなんだから当たり前、、、

いやちょっと待ってくださいね!

更にバネは上側に来ますよ?!

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色々な意見があると思うのですが、僕が考える倒立フォークの最大のメリットは
サス本体の重量配分です。

・重い物が下にあることによってコーナーなどの走行性能の安定化や体感的な軽量性がある。

・逆に従来より上が軽いこと、加えて上側が太いことによるハンドリング性能の向上など。

そんな感じでしょうか。

とりあえず物好きな方、このROCKSHOX RS-1
当店でもオーダー出来ますので是非お願いします。笑

BICYCLE SALES&REPAIR
SBC辻堂シーサイド店

神奈川県藤沢市辻堂西海岸2-14-43

アクセス
徒歩→辻堂駅から徒歩22分
バス→のぞみ学園前 徒歩1分
車、自転車→海沿い134号線からすぐ。湘南新道沿い
  ポルシェ湘南ディーラー カルビ屋ワッショイ近く

辻堂海浜公園からも近いです

TEL 0466-53-7775

E-MAIL sbc_seaside@nifty.com

定休日:月曜日

営業時間 10:00~19:00

駐車場  有り

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