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新宿都庁前店 / GIANT ESCAPE R DROP ジャイアント エスケープ アールドロップを8速から、11速化する / 打ち合わせ編

皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。


ある日のことでした。
いつもお世話になっている、お客様からご連絡があり、GIANT ESCAPE R DROPを11速化したい、とのご相談でした。

ESCAPE R DROPとはロングライド、ツーリングに向いたスポーツバイクで、ドロップハンドルながらも補助ブレーキが装着されている、サドルがふかふかでお尻が痛くなりにくい、といった、ドロップハンドルモデルが初めてという方でも、安心して乗ることができるモデルなのです。


もともとのESCAPE R DROPはSHIMANO CLARISというコンポーネント、8速が搭載されています。
このままでも十分に性能を発揮することが可能です。
しかし、コンポーネントを変更することで、さらに性能向上を狙うことができるのです。

まず、コンポーネントを上位、高級なものに変更する利点としては、ギアの変速数が増える、ということです。
今回は8速から11速に変更致しました。
ギアの枚数が増えることの恩恵は、いくつかあります。
まず、人間のペダリングする力は上限がありますから、ロードバイクに搭載できるギア比の上下というのも、おのずと限界、適正値というものがあります。
この適性なギア比の上下を8分割するのと、11分割するのとでは、11分割のほうが当然ながら細かくギア比を刻むことが可能です。
人間は急激な環境、状態の変化があると疲労が大きくなる生き物ですから、ギアチェンジ時に、ギア比の変動が少ないほど身体にかかる負担を減らすことができるのです。

また、レースシーン、難度の高いヒルクライムの場面などでは、理想的なギア比があるかどうか、というのが死命を制することもありまして、ギアの数が多い方が(基本的には)高性能と言ってよろしいでしょう。

次に、リアホイールに装着できるスプロケットの横幅にも限界があり、ギアの枚数が多いほど、歯を薄く、狭く配置をして多段ギアが搭載できるようになっています。
このように、ギアの間隔が狭くなっているため、ディレイラーが移動する距離も減り、ゆえに、変速時の反応が良くなる、素早く変速できる、という仕組みになっています。

そして、SHIMANOや各パーツメーカーが意図的に差別化をしているのではないかと、私が勝手に邪推しているのですが、上位モデルほど操作したときの感触、感覚が心地よいものになっています。
いわゆる官能性能というもので、上位モデルほど手にフィットして、触り心地が良くなっていきます。

最後に、多段ギアの直接的な恩恵というわけではありませんが、ギアの枚数が多いモデルほど上位、高価なモデルとして販売されているため、シビアな使い方でも耐えられるように、より耐久度、精度が高く、かつ、アルミ、チタン、カーボン等の素材を使って軽量化が施されています。


このような利点のあるコンポーネントの多段化ではありますが、注意点があります。
それは、変速数をまたいだ互換性は(基本的には)無い、ということです。
つまり、11速のSTIレバーで、8速のディレイラーを操作することはできません。
そのため、コンポーネントを変更するときは、一式まるごと交換することが基本になります。

今回は、11速化をしたいとのお話でありましたから、SHIMANO 105を採用することに致しました。

プロでもレースシーンで使うことのあるコンポーネントで、必要にして十分な精度、耐久度を備えたハイグレードモデルです。

コンポーネントをSHIMANO CLARISからSHIMANO 105にする、ということですから、(基本的に)コンポーネントは総入れ替えとなります。
さきほどから、基本的に、が続きますが、実を申せば、今回は例外的な手法を使っているからなのです。


スプロケットは当然、11速化するわけですが、ESCAPE R DROPに搭載されているリアホイールは、8速専用のもので、そのまま11速のスプロケットを装着することができません。
そこで、リアホイールは11速対応のものを新調することに致しました。


STIレバー、フロントディレイラー、リアディレイラーも当然105に変更します。

コンポーネント載せ替えと併せて、ハンドルバーも、よりコンパクトなものに変更することに致しました。
GIANT CONTACT DROP ¥4,400 (税込)です。

幅が360mmという、標準では採用されない、超コンパクトハンドルです。
また、標準装備されているハンドルよりも軽く、高品質なものとなっています。


バーテープも標準のものとは違った、ハイクレードなものに交換致します。
GIANT STRATUS LITE 3.0 BARTAPE (FADE) ¥3,300 (税込)

グラデーションが美しいモデルです。


チェーンも8速用のものから、11速用のものに交換となります。

クランクセットも105に変更します。
上位グレードのクランクセットは、クランク長が細かく選択可能で、今回は160mmのものを選択致しました。

ボトムブラケットは標準ではスクウェアテーパーのものですが、クランクセットを105に変更するとなれば、自動的にホローテックIIに換装、となります。


標準に装備されているブレーキレバーは、決して悪いものではありませんが、やはり剛性が低く、ブレーキング性能に不安がある、とのことでしたから、SHIMANO SORAグレードのものに交換します。
SORAにしたのは、ESCAPE R DROPに搭載されているブレーキは、ミニVブレーキというもので、SHIMANOミニVブレーキで最上位モデルがSORAであるから、です。

画像引用 FUKAYA

そして、なにゆえ、ミニVブレーキを使っているかといえば、これには理由があります。

まず、ESCAPE R DROPはSTIレバーでキャリパーブレーキではなく、Vブレーキを操作する、という若干の変則仕様を採用しています。

そもそも、スピード重視、コントロール性能重視のオンロードコンポーネントであるSTIレバーは、微細なスピード調整を可能にすべく、ブレーキレバーを引いたときに、ワイヤーがそれほど移動しない、という設定になっています。

これに対して、Vブレーキは、もともとマウンテンバイクで発達した規格であり、制動力を一番に重視した設計がなされています。
そのため、Vブレーキのレバーは少し引くだけでワイヤーがぐわっと移動する設計がなされています。
これにあわせてVブレーキ本体もワイヤーをたくさん引くことが前提に作られています。

ここで問題が発生するのです。
引き量の少ないSTIレバーでVブレーキを操作しようとすれば、Vブレーキがちっとも動かない、制動できない、ということになります。

ミニVブレーキというのは、Vブレーキよりもアームが短く、ワイヤーの移動量が少なくて済む規格であるため、ESCAPE R DROPはこのミニVブレーキを採用しているのです。
そして、正直に申せば、ミニVブレーキでも完全な互換性があるわけではないため、ESCAPE R DROPはブレーキシューをリムの限界まで近づけて制動力を確保しているのです。

このような事情があるESCAPE R DROPですが、ミニVブレーキをより高剛性のものに変更すれば、制動力の向上が見込めるため、今回は入手可能な最上位モデル、SORAグレードのものに変更した、というわけでした。


パーツを発注します!!
がっ
しばらくして、問題が発生したのでした。
詳細は次回に。。。


本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。

bikeport新宿 都庁前店 オープン!!

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