皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
本記事は
新宿都庁前店 / 君は、スーパーママチャリを見たことがあるか!? / ママチャリ スーパーカスタム その1 打ち合わせ編
の続きとなります。
1 打ち合わせ
数度に渡り、お電話、電子メール、直接と、お客様と打ち合わせをしていきます。
これはどうか、こうしてはどうかとご提案をして、お客様の反応を見ます。
お客様の食いつきのよかった箇所を広げ、様々なご提案をしていきます。
お話を繰り返していく過程で、私の中でもスーパーママチャリの具体的イメージが出来上がってきました。
まず、ホイールを組み直します。
自転車において、ホイールの性能は極めて重要な要素です。
本件車体はママチャリではありますが、オーナー様はお子さんや物凄い重量物を乗せる用途に使うわけではありません。
そうだとすれば、ホイールは軽量性重視、空気抵抗軽減の方向でカスタマイズをすべき、と考えました。
さらに、オーナー様は目立つバイク、カスタマイズをお望みのようで、ここは、周りの人が振り向いて見てしまうくらいド派手なホイールにしよう、と考えました。
2 パーツ選定
(1) まず、スポークには、Pillar Racing Spoke社の14番、レインボースポークを採用しました。
画像引用 http://yuris.seesaa.net/category/23658426-1.html
14番というのは、スポークの種類で、数字が上がるほど細くなります。
ところで、ママチャリには、太めの13番のスポークが使われることが多いです。
以下のシルバーのスポークが、13番です。
なお、14番は直径2.0mm、13番は2.2mmです。
わずかな差のようですが、1つのホイールには何十本ものスポークを使うため、1つ番手を変えるだけで、ホイールの性質はガラリと変化するのです。
またフロントホイールの組み方について、カスタマイズ前の車体は6本組、3クロスでありました。
後ろ側のスポークと重なっているため、わかりにくいですが、6本組とは、スポークが大きく交差するポイント(青丸の箇所)が、6本目に現れる、という組み方です。
また、小さなクロスも含めると、3箇所、交錯する部分があるため、3クロスとも呼ばれています。
これは、前カゴに何十kgもの荷物を載せても大丈夫、購入したら最後、二度とメンテナンスしなくても平気、といった、とにかく耐久度重視の組み方です。
しかし、前述しましたように、オーナー様はそれほどの重量物を乗せるご予定では無いことと、オーナー様ご自身の体重が(推測ではありますが)とんでもなくあるという訳でもないため、スポークを短くできて、空気抵抗上も有利なラジアル組にします。
ラジアル組とは、radial、つまり放射状にスポークを張る、という組み方です。
スポーツバイクの、特にフロント側に採用されることが多いです。
(余談ですが、理由は、リアホイールと違って、スプロケットを装着する必要がなく、それほどのねじれ剛性がなくても良いこと、フロントホイールはリアホイールよりも荷重がかかりにくく、リアホイールほど強固な組み方が無用であること、などです。)
(2) ニップルには、アルミニップルを採用。
一般的なママチャリに採用されるのは、真鍮製のものですが、とにかく重い。
真鍮製のニップルは1つ、約1gほどです。
これに対して、アルミニップルは約0.3gほど。
アルミニップルの方が圧倒的に軽いです。
ところで、ホイールといった回転部分は、フレームその他の部分よりも軽量化の恩恵を受けやすいパーツです。
自転車を発進させるときは、ホイールを回転させることになる訳ですが、重たいホイールよりも、軽いホイールのほうがこぎ出しが楽になります。
このような訳で、ホイール周りの軽量化はその他の部分とくらべて10倍効果がある、などと言われております(あくまでも比喩的な表現ですが)。
本車体はフロント、リアともに36本ずつのスポークが使われている車体ですから、72個のニップルがあることになります。
前後でホイール周りが50gほど軽量化されることになり、これはロードバイクの世界であれば無視できない数字です。
また、副次的な効果として、アルミニップルの場合、強固な塗装がしやすい、という利点もあります。
正確には、アルミの表面を酸化させるアルマイト加工ですが、派手なお色が多く、ドレスアップにもぴったりです。
リム、タイヤ、チューブはそのまま流用します。
というのも、採用されている26インチ1 3/8という規格は、日本で一番普及しているもので、パンク修理、タイヤ交換といった今後の補修を考えると、このままの規格のほうが良いと判断したからです。
26インチ1 3/8であれば、どの街の自転車屋さんでもタイヤ、チューブの在庫があることでしょう。
ハブもそのまま流用します。
フロントにハブダイナモ内蔵のオートライトがあるため、変更しない、いえ、正確に言えばこれを残したかったため、このモデルにした、という事情があります。
以上でホイール周りのパーツ選択は完了です!!
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
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