皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
出雲大社から戻って参りまして、あれこれとメンテナンスをしました。
メンテナンスしよう、しようと思いながら、つい先延ばしをして、旅行中にトラブルが頻発したのでした。
バイクパッキング型ツーリングに使用している、Cannondale CAADX 105です。
まず、チェーンの状態を調べます。
走行距離は8000kmほどで、それほどの長距離というわけではありません。
しかし、雨の中や、泥まみれになっても進むといったことを繰り返していたため、走行距離以上の摩耗が予想されます。
米Parktool社のチェーンチェッカーで伸びを測ってみます。
チェーンにすぽっとはめて、ゲージを押し込みます。
むむむ。
ゲージが振り切っています。
1.0%以上の伸びがあると出ました。
これはいけません。
交換時期を過ぎています。
このまま走行を続けると、変速不良、チェーンの脱落、チェーンの切断といったことが起きるでしょう。
(そして起きました)
出発前に、分かっていました。
分かっていたのです。
しかし、まさか山中で切れるとは。
私は運良く数キロ先に自転車屋さんがございましたが、自転車店が無い山奥なぞ、日本にはいくらでもあります。
集落まで数十キロという場所でチェーンが切断した場合、押し歩く、タクシーを呼ぶということも必要になるでしょう。
特に11速以上のチェーンは幅が狭く、華奢に出来ているため、切断が起こりやすくなっています。
そのため、マメなチェックと交換が安心です。
ロードバイクにお乗りの方であれば、一年に一回はチェーンを交換してあげると良いでしょう。
新しいチェーンに交換します。
伸びは0.25以下で、新品でもこのくらいの誤差はあります。
新しいチェーンにして走ってみますと、圧倒的に駆動効率が上がっているのを感じます。
今までこんな劣悪な環境だったのか。。。と痛感致しました。
また、山中で万一チェーンが切れてしまっても、なんとか復旧できるように、ミニチェーンツールを購入しました。
自転車で使う頻度の高い、4mm、5mm、6mmのアーレンキ、プラスドライバーも内蔵しています。
アーレンキをチェーンカッターに差し込んで回転させる、というギミックになっています。
NOGUCHI ミニチェーンカッター、お値段は¥1,320(税込)
今後は、これを常時、ツールボックスに入れておくことにします。
このチェーンツールがあれば、万一チェーンが切れても、応急処置が可能です。
ブレーキのローター(ディスク)もずいぶん酷使していると思われて、計測してみました。
ローターには、最小の厚み、ここまで薄くなったら交換してね、というサインがあります。
Min THというのがそれで、THとはthinの意だと思われます。
私が使っていたものだと、1.5mmとありますから、これ以上薄い場合は、交換!!ということになります。
どれどれ。
ノギスで測ってみますと、
1.5mm!!
すでに限界を迎えていました。
どうりで妙に制動力が悪いと思っていたのです。。。
いえ、これも気づいておりましたが、先延ばし先延ばしをしておりました。
交換しましょう!!
ASHIMAのエアーローター160mmというものにしました。
理由は、デザインがSHIMANOっぽくなくて(SHIMANO製ではないため、当たり前ですが。。。)、見た目が変わります。
完成車には、やはりSHIMANO製が多様されるため、完成車そのままの構成だとみーんな同じローターになって、没個性的と申しますか、似た感じになります。
それが少しだけ残念に思えていたのです。
さらに、エアーローターは、その名の通り、軽量です。
SHIMANOの105ローターが平均重量133gであるのに対して、エアーローターはなんと、85g!!
(画像の車体に標準装備されているのは、MTBコンポーネントのDEOREグレードで、こちらも133gです。)
前後のローターをASHIMAに交換すれば、100g近く軽量化できるというわけです。
お値段ね1枚あたり、¥1,870(税込)。
自分で申すのも妙ですが、お安いと思います。
後日談にとなるものの、上記ローターに交換して、紀伊半島を一周、山あり谷あり走りましたが、制動力に問題はありませんでした。
ASHIMA エアーローターは新品時で2.0mmほどの厚みがあります。
0.5mmも厚みが違えば、それはブレーキタッチも違うはずだ、と納得致しました。
新しいローターは気分も良いです!!
薄すぎるローターは制動力の低下に繋がりますから、何年も乗っているな。。。という方はローターの点検、交換をおすすめいたします。
(私、奈須野はちょうど1年で交換となりました)
シフトワイヤーも交換致しました。
(こちらはあまりにも緊急度が高かったため、ツーリング中に交換致しました。)
特に、使用頻度の高いリアディレイラーのワイヤーが切断することが多いです。
さらに、ロードバイクのSTIレバーは、構造をコンパクトにする、ケーブルを可能な限り露出させない、という設計思想で、ワイヤーがやや強引なルートをたどることがあります。
こうなりますと、ますますワイヤーに負担がかかるわけで、切断も起きやすくなります。
なお、ワイヤーが切断する場合、前兆があります。
それは、ワイヤーの動きが渋い、妙に重くなったという症状です。
ワイヤーは細い金属線をより合わせて作っています。
その金属線が少しずつほどけ、切れていきます。
ほつれたワイヤーが内部の抵抗を増やし、動きが悪くなるのです。
このような症状が現れた場合には、早めにワイヤー交換をお勧め致します。
特に、ダウンヒル中にブレーキワイヤーが切断した場合、取り返しのつかない事故が発生する可能性もあります。
ワイヤーは一年に一回は交換することが、転ばぬ先の杖というものであります。
フロントバッグの固定方法として愛用していた、RIXEN KAULですが、これも先日のツーリングで破断しました。
ワイヤーが千切れてしまったのです。
さらによく見ると、固定ネジ4個のうち、2つが欠損していたり、すでに満身創痍状態でした。
丸ごと交換致します。
2年ほど、猛烈に酷使したため、ありがたいことでございました。
価格は、¥2,750(税込)
ステムボルトもサビサビです。
ここも、バイクに乗っていて、ハンドル周りというのは非常に目に付きますから、いつも残念な気持ちになるのです。
新しいステムボルトに交換しました。
ADEPTの新品ボルトに交換!!
一本あたり¥100。
ペダルも酷使したためか、回転が悪すぎでした。
交換致します。
通勤、ツーリング用はSPDペダルが便利であるため、SPDペダルの新品に交換。
(SPD SLでツーリングをすることもありますが、観光のしやすさは犠牲になります。レース、ブルベの時はSPD SLを使います。)
フレームを磨き、キズを消しました。
万全の態勢で、新たなる戦いに臨めそうです。
年末年始に、バイクのメンテナンス、オーバーホール、本記事のような特定のパーツ交換などなど、ご来店をお待ちしております。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
新宿都庁前店 / ライトオーバーホール GIANT DEFY ジャイアント ディファイ 2 2016年モデル ¥25,744(税込)
新宿都庁前店 / 高級ビンテージMTBを組み上げる / GIANT MCM TEAMモデル 2001 フルカーボン その1
新宿都庁前店 BRIDGESTONE RADAC ブリヂストン・レイダック オーバーホール / 日本最北端、最東端、最南端 / その1 打合せ編