皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
本記事は
の続きです。
夜明け前直前に、雨が1時間ほど降りました。
テントの外に出ると、フライシート(テントの雨よけ)が凍りついています。
路面はまだ凍結していません。
なんとかなる。。。かな。
しばらく進むと、妻籠宿 つまごじゅく に到着しました。
歴史的な建物が多く、素晴らしいです。
ところで、宿場町というのは、人やモノが集結する要地ですから、時の政権、政府にとっても重要な場所なのです。
そのため、有事の際に掌握できるよう、簡易的な軍事拠点、防衛拠点としての機能が付与されることがあります。
この妻籠宿にも、城塞都市のような設計が散見されます。
画像部分もまさにそれで、狭い石畳がL字になっています。
これは、城で言う枡形虎口 ますがたこぐち です。
強制的に曲がり角で減速させ、周辺から矢玉を浴びせられるようにしてあります。
まさに、城塞都市というべきで、素晴らしい。
絶賛致します。
妻籠宿を堪能した私は、さらに進みました。
大妻籠に到着しました。
標高が少しずつ上がり、気温がどんどん下がっていきます。
嫌な予感です。
道路の水分がシャーベット状になっています。
リアタイヤにトルクをかけると、普通に空転します。
なんとか進むことはできますが、危険です。
さらに進み、標高200mほど登りました。
そして、絶句しました。
完全に路面が凍結しています。
次の目的地は馬籠宿なのですが、距離にして5kmほど、この凍結路面を進んでいくのはあまりにも無謀です。
仮に自転車を押しながら馬籠宿についた所で、ダウンヒル時にもこの凍結路面があると思われ、走破は100%不可能です。
誠に遺憾ではございますが、馬籠宿攻略は放棄することに致しました。
上りの時にはそれほど気にならなかった路面も、下りとなると凶悪の一言であります。
まともにフロントタイヤがグリップしません。
バイクから降りて、押し歩くことにします。
そろりそろりと歩いている、その時です!!
バイクのタイヤが滑り、とんでもない重さのバイクに引きずられる形で私もぐらっとバランスを失いました!!
そして、ヘルメットの後頭部と肩甲骨がアスファルトに叩きつけられ、天を仰ぎ見ました。
ぐはあ。。。
やはりクラッシュしました。
幸い、クルマは全く来ませんでした。
雨上がりに、これくらいの寒さであれば路面が凍結している、というのは地元ドライバーさんにとっては常識なのか、一時間に1台も通らない、という頻度だったのです。
いたたたた。。。と思いながら、そろりそろりと進みますが、普通にズッ転びそうになります。
雨が降った後に、氷点下の道を進むなぞ、やはり無茶というものでした。
90分ほど時間をかけて、もと来た道を戻ります。
路面凍結、怖いようとぷるぷる震えながら、一気に坂をくだっていきました。
ありがたいことに、日がさして、標高も下がったので、悪魔のような凍結は無くなりました。
岐阜県に入りました。
乙姫という変わった地名です。
このあたりには、浦島太郎伝説があるのでしょうか。
下りながらも、やはり両脇は山です。
名古屋まで72km。
路面凍結の場所で思いの外、時間がかかり、時刻は12時24分です。
日没まであと4時間ほどしかありません。
身軽なロードバイクと違って、重装備のツーリング車は平地でも時速15kmくらいしか出ないのです。
上り坂になると、時速6kmといった、亀さんのような速度になります。
とても今日中に名古屋に到着できる気がしません。
この計画を立案した人物を詰問(きつもん)したいです。
国道19号線をひたすら進みます。
軽車両、歩行者も進んで良い区間ですが、ご覧のようにほとんど高速道路のような雰囲気の道です。
とんでもない数のクルマが、これまたとんでもない速度で進んでいきます。
要するに、著しく神経をすり減らします。
私以外に自転車に乗っている人はただの一人もいらっしゃいませんでした。
地方の幹線道路でよくある光景です。
なんとか名古屋の隣町、春日井市まで到着しました。
名古屋まであと19km。
もう夕暮れです。
イオ!?
これはドラゴンクエストでいう所の光、爆発系の魔法、イオ、イオラ、イオナズン、イオグランデ、(イオマータ)の一種ということなのでしょうか。
名古屋市に突入しました。
ひとまず目的地を名古屋城と設定します。
まだ先があります。
日没30分後ですが、なんとか周囲が見える時間帯にゴール致しました!!
瑞浪、土岐を過ぎあたりから、強烈な下り坂が続き、なんとか間に合うように仕組まれていました。
巧みであります。
この計画を立案した人物を礼賛したいです。
(すみません、数ヶ月前の私ですが、自分でどのように設定したのか忘れておりました。)
どこかの川沿いで野営しました。
明けて次の日、名古屋駅で輪行作業をします。
東海道新幹線に乗って、出勤です!!
綺麗な富士山が見え、ご満悦なのです。
さてと、11時開店に向けて、準備致しましょう。
使用機材
1 車体
MASI SPECIALE RANDONNEUR ELITE
クロモリの優秀なツーリングバイクですが、残念ながら現在は長期在庫切れ中です。
似たようなコンセプトとして、GIANT REVOLT2が入手しやすく、おすすめです。
リアキャリアはもちろん、フロントキャリアも装着できるため、日本国内であれば、厳冬期も戦えます。
https://www.giant.co.jp/giant23/bike_datail.php?p_id=00000049
2 フロント、リアキャリア
日東 キャンピー
クロモリで、強固です。
バッグを支える枠が取り外し可能で、今回はリアの枠を取り外してあります。
日本一周レベルであれば、この日東 キャンピーが使いやすいでしょう。
3 サイドバッグ
TOPEAK パニア ドライバッグ 20L
大量に入るため、助かります。
カタログスペックは20リットルとありますが、限界まで詰めれば25リットルくらい入り、優秀です。
長いショルダーベルトがついているのも運びやすくで良いです。
キャリアの固定も合理的で、よく考えられています。
本格ツーリングをするのであれば、このバッグがおすすめです。
防水機能を気にする方がいらっしゃいますが、ツーリング中はバッグに穴が開いたり、やぶけたりするもので、バッグそのものに完全な防水機能を求めるのは不可能、と個人的には考えます。
雨季はバッグの中にビニール袋を入れて、それで防水する方が合理的と、これまた個人的には考えます。
バイクパッキング、ツーリングで何かお困りのことがあれば、いつでもご用命ください。
(筆者の奈須野は年間野営回数50回以上、日本一周経験済み、全都道府県走破済みです。)
(なお、本文で凍結路面により転ぶ内容がございますが、これは、クルマの往来が皆無というほどであったこと、斜度がそれほど強烈ではなかったこと、ヘルメットを着用していたことなどを考慮した上で、万一転んでもなんとかなると計算した結果でございまして、通常の交通量で路面凍結があった場合は決して近寄りません。山中の天気は変わりやすく、局所的に雨が降ることもあります。そのため、氷点下の峠道は極めて危険であるため、走行をお避けになることが無難です。)
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
新宿都庁前店 紅葉真っ盛り!! 秋の日光いろは坂を登る / 中禅寺湖、戦場ヶ原、湯元温泉、日光湯元温泉、華厳の滝、東照宮