皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
本記事は
新宿都庁前店 / GIANT ESCAPE R DROP ジャイアント エスケープ アールドロップを8速から、11速化する / 打ち合わせ編
の続きとなります。
問屋さんに発注して、パーツが続々と届き。。。ません!!
なんということでしょう!!
コロナウイルスの再燃と、戦争が勃発して、金属、原油需要などが逼迫、パーツの納期がとんでもなく伸びました。
納期が1年以上先、というものも出る有様で、これではどうにもいけません。
そこで、なんとか解決策を考えました。
SENSAH(センサー)というブランドがあります。
米パーツメーカー、SRAMの元技術者が立ち上げた新ブランドで、SENSAHもロードバイクコンポーネントをリリースしているのです!!
しかも、SHIMANOよりもお安く!!
さらにありがたいことに、SENSAHはまだまだ知名度が低いと思われるため(大変失礼)、メーカー在庫が豊富にあるのです。
これを逃す手はありません。
ターゲットは、SENSAH EMPIRE センサー エンパイアです。
エンパイア!!
帝国とは、とくでもない命名をしたものであります。
確かに、デザインを見ると、どことなく帝国軍!?のような感じが致します。
このように、当初はSHIMANO 105で組み上げる計画でしたが、納期がとんでもなく伸びているパーツは、SENSAH EMPIREに置き換えることに致しました。
前述しましたように、SENSAHはSRAMの技術者が立ち上げただけはあり、非常にSRAM的な動作、仕様をしています。
そして、これは公然の秘密ですが、11速まではSHIMANOもSRAMも、パーツを混在させたとしても、結構動いてしまうのです。
そこで、納期が絶望的に伸びているパーツは、順次、SENSAHに置き換えました。
すると、あっという間にパーツが揃いました!!
それでは組み付けていきます。
まず、ホイールです。
ESCAPE R DROPのホイールは8速専用で、11速のスプロケットを装着することはできません。
そこで、SHIMANO WH-RS100ホイールに換装することに致しました。
TIAGRAグレードのホイールで、過度に軽量性を追求せず、堅牢なのが長所のホイールです。
オーナー様は、ツーリング用途にお使いになるため、頑丈なホイールが望ましいと考えました。
今回は、リアのみ交換で、お値段は、¥10,435(税込)。
このホイールに、SENSAH EMPIRE 11Sスプロケットを装着します。
EMPIREという文字を見るたびに、笑みがこぼれてしまうのは、私だけでしょうか。
帝国とは、素晴らしく勢いのあるネーミングです。
あ、でもCAMPAGNOLOさんも、パーツに神様の名前(Athena)をつけていたり、仰々しいネーミングは、お互い様でございますね。
ぐぐっと装着します。
チェーンを8速から11速用に交換します。
こちらは、SHIMANO 105のチェーンです。
ワイヤーをカットして、リアディレイラーを取り外します。
フロントディレイラーを取り外します。
今回は、ミニVブレーキもアップグレードします。
SHIMANO SORAのミニVブレーキに換装します。
なぜSORAかは、前回申し上げましたように、ミニVブレーキではSORAが最上位グレードだからです。
こちらが、センサー 帝国 11速リアディレイラーであらせられます。
なんと、ケージがカーボンです。
価格は、¥9,350(税込)
SHIMANO 105のリアディレイラーが¥6,391(税込)ですから、105よりも高価です。
お値段としては、ULTEGRA同等といえましょう。
旧ホイールから、新ホイールにタイヤ、チューブを移植します。
真新しいスプロケットは美しい!!
ハンドルバーを交換します。
ワイヤーを取り出します。
新しいハンドルバーを装着します。
GIANT CONTACT DROP
¥4,400 (税込)
ハンドル幅が360mmという、GIANTでは、一番狭いものです。
小柄な女性に最適です。
シフトブレーキレバーを装着します。
(STIレバーという名称があまりにも著名ですが、これはSHIMANO Total Integrationの略で、要するにSHIMANOの商標です。商標、商品名があまりにも有名になりすぎて、代名詞のようになってしまった一例といえましょう。)
シフトブレーキレバーを装着するだけで、サマになってきました。
フロントディレイラーを装着します。
フロントディレイラーはSHIMANO 105が手に入ったため、105を装着します。
SENSAHのシフトブレーキレバーは、シフトケーブルのルーティングを2通り、選択可能です。
ハンドルバー、フレームの形にあわせて、選択できるため、優れた機構といえましょう。
オーナー様は手が小さいので、リーチアジャスターを使って、引き代を狭くします。
狭くした状態と、標準状態の比較です。
オーナー様は輪行をしばしばなさる方で、輪講時にVブレーキワイヤーを開放するのに、四苦八苦する、とのことで、今回はひと工夫を施しました。
つまり、ケーブルアジャスターを途中に設置して、初期状態ではワイヤーを意図的にゆるゆるにしておきます。
こうしておけば、タイヤの着脱が楽だからです。
しかし、当然のことながら、このままではブレーキがほとんど効きません。
そこで、走り出す前にケーブルアジャスターを使ってワイヤーの張りを出すのです。
アジャスターはSHIMANOから純正品が出ておりまして、¥2,004(税込)です。
このアジャスターをくるくる回すことで、アウターが長くなり、それにつられてインナーケーブルも引っ張られる、という仕組みです。
バーテープを巻きます。
グリーンとブラックのグラデーション、という凝ったデザインのものです。
GIANT STRATUS LITE 3.0 BARTAPE (FADE) ¥3,300 (税込) 。
フレームのキズを消し、ガラスコーティングを施して、完成です!!
SENSAH EMPIREが輝きます。
カーボンのアームがよろしいですね。
こちらもSENSAH EMPIREのカセットスプロケット。
11-28Tと、現代では少し小さめとなっています。
(オーナー様がそれほど軽いギアは無用、とのことでしたから、標準の11-32Tから小さめにしてあります。)
SENSAH EMPIREでもSHIMANO 105が普通に動きます。
リアホイールはTIAGRAグレードのRS100
ほのかにグラデーションがかかったバーテープです。
フロントチェーンリングはひとまずそのままです。
SHIMANO 105があと半年後くらいに入荷予定のため、入荷後、改めて換装します。
あわせて、ボトムブラケットも換装予定です。
SORAグレードのミニVブレーキです。
アームにボリュームがあり、標準のブレーキよりも剛性が増しています。
オーナー様にお渡しをして、自分好みの変速が見つかりやすいので、助かります!!とありがたいお言葉を頂戴致しました。
(11速と多段化したこと、11-28Tと比較的クロスレシオなスプロケットを選択したことから、変速の落差が少なくなり、ギアのつなぎ目が滑らかになったからと思われます。)
(一部、未換装ですが)、パーツ代、工賃含めて¥97,836(税込)となりました。
SHIMANOパーツの納期が伸びて困っている!!という方に、SENSAHを使ったカスタマイズをご提案致します。
(本件は、SHIMANOとSENSAHのパーツを混在させておりますが、メーカーの公式互換ではないと、オーナー様からのご了承を得ております。また、11速チェーンを8,9速用チェーンホイールで使うことのマイナス点等もご了承済みです。)
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
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