「もう機械式には戻れない…」とDi2化した方から続々とそんなお声をいただく今日この頃…
今回もまた戻れなくなってしまったお客様の『R8170 ULTEGRA Di2』化のカスタマイズの紹介となります。
最近はありがたいことに、連日Di2のご相談、カスタマイズラッシュとなります。メーカー在庫も比較的安定していますので、こちらのブログを御覧いただき興味が湧いたという方はぜひお早めにご相談下さい。
今回カスタマイズするバイクはこちら
GIANT TCR ADVANCED2 KOM DISC
基本的には105 R7000系のパーツで構成されているバイクで、ホイールやハンドル周りはアルミのパーツを採用しています。
今回は最強のTCRにするべく、GIANTが誇る高パフォーマンスハブ搭載のカーボンホイール『SLR 1 42 WHEEL SYSTEM』とGIANTの超軽量、超快適、高剛性の『CONTACT SLR D-FUSE DROP』ハンドルを採用致しましたのでご紹介致します。
実は今回の当初のご相談は、TCRのオーバーホール(以下:OH)だったのです。
お客様とのお話の中でチューブレスレディタイヤの交換などを含めてお見積り作成していくと、7万円程になりましたが、紆余曲折あり究極のカスタマイズとなりました。
早速ホイールから行ってみましょう
【ホイールのお話】
昨今の円安の影響や、部材の高騰により各ブランド、22年のラインナップから23年のラインナップは更に値上げ傾向にありましたが、実はいくつかのモデルで値上げされていない商品があったのです。
それがGIANT SLR1 42 WHEEL SYSTEMとなります。現在は36と50mmのラインナップが加わり、この2種類に関しては残念ながら20万円台の価格設定となってしまいました。
しかしながらこのホイールは店頭在庫がございまして、初期の価格(176,000円)のままお出しすることができました。
DBL(ダイナミック・バランスド・レーシング)という技術が採用されており、駆動時にスポークのテンションが最適化されるように構成されているため(本来は静止状態でスポークテンションは最適化されている)走っている時にホイールの剛性が最も高い状態になるので、レースなどの仕様時にはグングン進むし、コーナーでもよれにくいホイールに仕上がっています。
写真左がSLR1ホイール 右はCXR1ホイール
常識を覆す⁉ 神カーボンホイール爆誕! GIANT SLR2 HOOKLES WHEEL シクロクロスオススメホイール カーボンホイールオススメ
更にお客様から、Di2について御質問をいただきまして、お話させていただいたところ、コンポーネントの載せ替えは、OHと内容が同じということで、こちらもOH→コンポ-ネントの載せ替えとしてご依頼を頂戴いたしました。
せっかくバラバラにしてコンポーネントを一式載せ替えます、工賃が変わらないということで、ハンドルもアップグレードすることになりました。
本来ハンドル周りのカスタマイズはレバー、バーテープ、ケーブル各種を外したりするので、少し工賃は高めです。それがカスタマイズのついでに工賃が実質かからないとなれば、やるしかないですよね!!
『CONTACT SLR D-FUSE DROP』ハンドルのお話
今回採用することになったのが、GIANTの最上級ハンドルの『CONTACT SLR D-FUSE DROP』を採用しました。
上がSLR D-FUSE DROP 下がSLR DROP
横から見ていくとハンドルの上部が扁平しているのがお分かりいただけますでしょうか。空力に特化したエアロハンドルは完全に平たくなっており、上部を握ることを考慮していませんが、こちらのハンドルは空力性能へ配慮しつつも、快適性と剛性を向上させるため、エアロハンドルのような極端な形状ではなく、握り込みやすさすらも考慮した、“一切の妥協のないオールラウンド”ハンドルとなっているのです。
この形状を採用することにより、従来の真円形状の物より、路面からの突き上げに対して、快適性が10%向上しており、スプリント時にハンドルを引き上げる動作に対しては剛性が30%も向上しているのです。
裸の状態で握ってもとっても握り込みやすいので、手の小さいのかたでも薄めのバーテープにすれば恐ろしいほどフィットすること間違いありません。
イメージとしては、鉄棒のような真円の棒を握り込むより、断面が三角形に近いような棒のほうが指の関節の引っ掛かりがあり、握り込みやすいはずです。
上ハンドルを扁平させているにも関わらず剛性を30%をアップできたのはGIANTが誇るカーボンの成形技術の高さも相まってのことでしょう。
こちらのハンドルは47,300円とかなり高額ですが、こういったハンドル交換は、コンポーネントやレバー交換、各種ワイヤー交換と抱き合わせて交換していただくと工賃もお得に交換いただけます。
また軽量化もしくはエアロ効果向上を狙って、ハンドルを交換される方もいらっしゃいますが、効果はそれだけではありません。
サイクリング中は常にハンドルを握ることになります。自転車と接する数少ないパーツになりますので、快適性や剛性、握り込みやさというのは、長時間サイクリングをする、もしくはコンマ数秒を競う世界での利用とあらば、身体にフィットしていたほうが良いに決まっています。
オーナー様からも「ハンドルとタイヤを変えて乗り心地がとても良くなった」とお言葉をいただきました。
『R8150 ULTEGRA Di2』
Dreambuild 最強の性能と整備性!新型Di2 ULTEGRA R8170搭載 ドリームビルド Di2化 お持ち込みの車体も可能!!
すでに説明は不要かもしれません。
ホイールがカーボンホイールになっただけではなく、ブレーキのローターも2ピースローターへアップデートしたので、長時間のブレーキコントロールでも制動力が低下しません。
今回採用したタイヤはGIANTのチューブレスレディタイヤで、高い耐パンク性能と、高い快適性とグリップ力が揃った“GAVIA FONDO 0”を採用しました。
GIANTのSLRホイールはフックレスリムを採用していますが、同社製品で揃えてもらうとシーラントを入れなくても、相性が良いのか、数日経っても減圧が殆どありません。
それもタイヤのビード部分に非常に強度の高いカーボンケブラーを採用しており、オンロードタイヤの高い空気圧にも耐えられるようになっており、タイヤがしっかりリムに固定され空気の漏れを防いでくれるのです。
今回は乗り心地を重視したのもあり、25C→28Cにボリュームアップしました。
R8000系のULTEGRAのパワーメーター付きのクランクを活かすべく、チェーンリングのみをR8100系へアップデート
ギア構成はフロント50-34T リア側が11-34T使用のKOM仕様を採用しましたので、あらゆる地形を走りこなせます。
組み立て後すぐに納車してしまったので、肝心の組み立て後の写真を取り忘れてしまいました。汗
オールブラックでかっこいいですね。
R8170系ULTEGRAはコンポーネント1式で27万円ほどになります。また工賃に関しては、実は以外と安く済むケースがあります。これまでのようなハンドル内部を配線するといった難しい工程がカットできる分お安くできるので、ぜひお気軽にご相談下さい。
2022年11月17日時点ではメーカー在庫にも余裕がありますので、納期に関してもあまりお待たせしないですよ。