皆さんこんにちは
富士見パノラマ、白馬岩岳のグリーンシーズン営業も終了しMTBもオフシーズンとなりました。
全国のMTBerの方は今年もライドを満喫できましたでしょうか。
さてそんなハードライドを楽しんだMTBerの皆様にお尋ねします。
ブレーキのメンテナンスしてますか?
日頃のメンテナンスはもちろんですが、ショップに任せないと難しいサスペンションやリンク、ブレーキ周りのメンテナンスは最後にいつやりましたか?
高価なフルサスペンションのバイクといえど、耐久性が高いパーツが付いているなんてこともなく、むしろ構造が複雑な分メンテナンスを怠ると満足な性能を発揮することができません。
さて今回はそんなメンテナンスの中でもブレーキにフォーカスしてご案内いたします。
bikeportではSHIMANO, SRAM,Lewis,MAGURA,HopeなどMTB向けのブレーキを取り扱いをしていますが、昨今bikeport人気が高いのは【Lewisブレーキ】ですね。
今回はlewisブレーキのフラッグシップモデルLHTを使用しているライコウ選手からご依頼いただきLHTのオーバーホールを行いました。
ダウンヒルシリーズの連戦も終わり、いつものホームトレイルで走っていたところレバーからフルードが漏れ始め、レバーがスカスカになってしまったそうです。
症状を確認すると、確かにスカスカとした感触で、レバーを引ききってしまいます。
レバー本体にはかなりの圧力がかかるため、オイルが漏れる場所はいくつか考えられます。
ホースとのつなぎ目や、ダイアフラムの劣化によるマスター付近、シールの劣化破損によるピストン部分からの漏れetc…

今回キャリパー側からフルードを通しプレッシャーをかけてみたところピストン部分からフルードが漏れ出していることがわかりました。
厳密には、レバーを引くことによって押し出されるピストンを覆う、シリンダーのシール部分から漏れ出していることがわかりました。

今回はLewisブレーキから補修品としてラインナップしているサービスキットを用いて修理兼オーバーホールしていきます。

まずはレバーを取り外しフルードを抜ききりレバー本体からレバー、ピストン、ピストンスリーブを分解していきます。

実は現在(2025年11月時点)出荷されている分は初期or中期モデルというものでレバー裏側をみていただくとイモネジがあるのがわかります。
※初期型はイモネジがありません。
また初中期型はピストンシリンダーをCクリップで固定しておりこのピストンスリーブを摘出するのがなかなか手間がかかります。汗

さらにこの方はスリーブに2つのシールが採用いますが、この付近に砂など汚れが蓄積し、ストロークした際に砂がシールを削ってしまい今回のようなフルード漏れを引き起こしてしまいます。

今回交換するサービスキットの中には、メンテンナンス性を向上させるため、新たな固定方式を採用しシールも4つに増えアップデートされた金属製のピストンスリーブや補修用のシールやコイルなどが入っています。下が中期型、上が最新型です。こうしてみるとスリーブが別体になっていています。

ピストン部周辺はやはり砂が多く入り込んでいました。これが原因のようです。

シリンダー部にも汚れが溜まっています。

ライド後はなるべく流水やエアダスターで砂を出してあげるとよいですね。


もはや内部は完全に別物になってしまいました。滝汗

ダイアフラムも交換します。ダイアフラムやシールなどのゴム製品はレースや乗る頻度が高いのであれば1シーズンに1度交換した方が良いですね。シーズンインしてからは補修パーツの動きも良くなるので、シーズンオフにプロに任せましょう。

ブリードポートのOリングも交換します。

クリーニングして組み立てていきます。
ワッシャーなど適切に戻していきます。

スモールパーツも多く1点1点確認し取付。

無事組み立てが完了しました。
外見は変わりませんが、中身はほぼ別物になっています。
ブレーキやサスペンション、フルサスペンションバイクならリンクユニットなどシーズンオフに点検メンテナンスして、次のグリーンシーズンに備えましょう。
お見積もりからも大歓迎ですのでお気軽にお問い合わせくださいね。
MTB 商品紹介「LEWIS」ブレーキシステム~LEWIS AEアキシャルシリンダー 4ピストン 油圧ディスクブレーキ ディスクブレーキ交換



