ちょうど完全なる私情でJEKYLLのエアショックからコイルショックのJADEにアップグレードしようと思っていたのもあり、DVOの問屋さんにJADEのお話をお伺いしました。
まず疑問に思ったのがエンデューロやDHでショックを選ぶ際にコイル式のタイプとエア式のタイプどっちがいいのかという疑問。
DVO JADE ¥64,800
コイルスプリング¥5,300から
レデューサー¥1,200
エア式は空気の圧縮によって伸び縮みします。バネレート(圧縮する際の反発力)は体重やサスペンションにかかる荷重全てを加味した上で、サスペンションポンプによって調整ができるようになっています。圧縮すればするほど反発力が大きくなるので、サスペンション内部にスペーサーを入れれば、早い段階で最大値まで圧縮するようにもできます。
自転車乗りであれば、タイヤに空気を入れる際ポンプを必ず使用したことがあると思いますが、タイヤ側の圧が高くなればなるほど、ポンプが縮む方向への力を強くしないと、なかなか空気は入りません。また縮める際、途中で手を離せば勢いよくポンプハンドルが飛び上がってくる経験をしたことがあるんじゃないでしょうか?空気は圧が上がればあがるほど圧縮するのに力が必要となる特徴があります。なので体重が重い人は空気圧を高めにしておかないと自重だけ簡単に沈んでしまうんですね。高校の物理だとボイルの法則でしょうか。
シリンダー内の空気を圧縮して体積を縮めていくと圧力が2倍、3倍と増えていくのです。
一方コイル式はバネレートを変更する際は、バネ自体を変える必要があり、エアサスのように出先で容易にバネレートを調整することはできません。しかしDHバイクなどで多々見かけるリアショックがコイルスプリングかというと、エア式は空気を圧縮する際(縮む際)圧力を必要とします。深くなればなるほどより圧力を必要とします。(さっきの空気入れのお話です)その際熱も発生し、熱ダレによる性能劣化を引き起こします。
クーリングフィンがJADEには搭載されているのでダンパー内の熱による性能劣化を軽減しています。
コイル式はエア式と違い圧縮に圧力を必要とせず、路面からの衝撃にダイレクトに稼働するため、路面の追従性がエア式より機敏となりハイスピード時の細かい凹凸にも吸い付くようにグリップしてくれます。よってコイル式ショックをダウンヒルやエンデューロのようなハイスピードダウンヒルのシーンでは採用するプロライダーも多いのです。私の場合もダウンヒルのような下りに特化した走りをすることが多いので、今回はエア式のTOPAZではなく、ハイスピード時の追従性を優先しJADEを選択しました。
ダンパーの動きの速さを調整するためにコンプレッションダイヤルとリバウンドダイヤルがついています。
この調整をしっかりしないとバネ特有のびよよよよ~んという感じの乗り味になってしまいますので、しっかりサグ出し、プリロード、各ダイアル設定をしましょう。
実際私のJEKYLLにインストールして走行してみた感じエアサスと沈み込みと反発の感触が全く異なるのを感じました。(サグ出しした限りでは)
レースや実際のトレイルに使ってみるのが楽しみです。
また今季から国内にもインチサイズだけでなく、待望のミリサイズもラインナップに追加されたため、私のJEKYLL2018年モデル(230×60)にも対応したというこで早速投入したわけです。ちなみにGIANTマエストロ仕様と、スペシャライズドのエンデューロ、スタンプジャンパー用もラインナップがあります。
重量約半分のコイルスプリング通称:LSライトスプリングも新たに追加され、こちらの場合はスプリングの長さも短いので、下の写真のようなスペーサーを挟むことで適切なプリロード調整ができるようになっています。
スプリングのバネレートも体重や荷物の重さを考慮し自分に適切なバネレートを選ぶ必要があります。
レデューサーはFOXと互換があるため、すでにFOXショックスを使っている場合は使い回しが可能です。
ROCK SHOXもしくはそれ以外のブランドとなると、レデューサー(¥1,200)も合わせてご購入いただく形となります。
またなぜFOXやROCK SHOXではなくDVOなのか、それは補修パーツが充実しているからなんです。
もちろんショックの性能は妥協したくありません。調整がどれだけできるかもサスペンションやショックには重要なポイントです。
マウンテンバイクパーツは激しいライディングになればなるほど、すぐに劣化していきます。
どのメーカーのパーツでもそれは致し方ないことですが、交換が必要になってしまう原因が小さなパーツ一つだけだったりすると腑に落ちないですよね。
DVOではほとんどのパーツが取寄せ可能ですし、YouTubeからオーバーホールの方法まで確認することが出来るんです。
長く付き合っていくにはとても良いブランドということなんです。
最近ではエアショックも熱ダレがしにくく、コイルショックに近い仕様のものが多いそうです。
しかしながらプロのバイクをみるとダウンヒル系のバイクは、まだまだコイルショックが採用されています。
ハイスピードで山を駆け下りるのが大好きな方はぜひショックも御相談下さい。