皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
日本には1000m、2000mを超す山々がいくつもあります。
ロードバイクに乗ってヒルクライムをしていると、舗装された公道で、日本一高い地点はどこなのだろう、と不思議に思うことはありませんか。
ロードバイクで行ける日本最高地点は、長野県と岐阜県の県境、乗鞍(のりくら)2716mです。
今回は、その乗鞍にお出かけしてきました。
さて、通常、乗鞍にロードバイクで出かけるとなると、たいていの方は途中の地点まで、自動車、バスといった手段を使います。
なぜなら、獲得標高と移動距離を抑えることができるからです。
しかし!!
今回は、おそらく一番単純なルートである、松本から出発することに致しました。
獲得標高 2608m
走行距離 126.2kmです。
これはなかなかの行程です。
乗鞍までの道のりは、いくつもの観光名所がありまして、これらに立ち寄ったとすれば、早朝から松本を発つのが安全です。
しかし!!
あずさの始発である、あずさ1号は7時、新宿発で、松本に到着するのは、9時38分です。
輪行袋からロードバイクを組み立て、補給食の調達、お手洗いといった用事を済ませると、10時松本出発というのが現実でしょう。
これではあまりにも出発時刻が遅すぎ、日没までに戻れない可能性があります。
そこで!!
前日から松本に泊まることに致しました。
新宿発あずさの終電はあずさ55号 21時発、23時49分松本着です。
この電車に乗って、松本駅周辺で宿営し、二日目の早朝から出発することに致しました。
さらに!!
帰りがものすごく遅くなった場合を考慮して、二日目も松本駅周辺に泊まり、三日目の朝に始発で新宿に戻ることに致しました。
2022年9月11日、通常どおりの業務を終えて、新宿店から直接新宿駅に向かいます。
特急あずさ55号 21時00分発に乗ります。
あずさは停車駅も少なく、素晴らしい快速でぐんぐん進んでいきます。
もう甲府駅に到着致しました。
新宿店から甲府までは125kmほどで、本来であれば6時間はかかるところ(ロードバイク前提)、1時間30分で甲府に到着致しました。
信じがたい速度です。
もう韮崎です。
本来であれば、甲州街道のだらだら坂をひたすら北上し、まだ!?と言いたくなるのをこらえているところ(ロードバイクぜんて、以下略)、ぴゅーん!!と韮崎に到着致しました。
信じがたい。。。
なんですかこの乗り物は。
松本です!!
本来であれば、朝方新宿を出発して、夜に到着できれば上等というべきところ(ロードバイク以下略)、23時49分に到着致しました。
その速度たるや、もはや人類の限界を超え、まさに神クラスと言えましょう(注:そもそも特急あずさは人類ではないため、単純な比較はできません)。
松本駅です。
東京に住んでいると、なんとも不思議な感覚になりますが、とんでもない山奥(大変に失礼)でも、平野部が開けると巨大都市があるもので、この松本もその一例です。
駅舎が立派です。
今晩はこのあたりに泊まります。
翌朝、24時間営業のスーパーがあったため、そこで食料を調達します。
乗鞍はひたすらにヒルクライムで、途中にコンビニエンスストアはもちろん、十分な補給ポイントも無いと思われたため、入念に準備をします。
着替えのウェア、モバイルバッテリーなど、ヒルクライム中は使わないアイテムを1gでも軽くするため、コインロッカーを使います。
それでは出発です!!
普段見慣れない地名があると、ワクワクしてきます。
いつも通るたびに印象に残る、雪だるまならぬ、石だるまです。
口紅のように見えますが、女性、あるいは赤ちゃんということなのでしょうか。
山梨県、長野県を走っていると、ときどき拝見する、ラーメン大学です。
校章が凝っていて、大学という文字にどんぶりから麺が両脇に伸びています。
このマークを考えた方は、各大学の校章を十分に研究されていると思われます。
乗鞍に行くのであれば、最寄りの駅(それでも50km以上ある)である、新島々 しんしましま!!です。
しんしましまという、不思議な語感のする駅で、大好きな響きです。
とのかくこのあたりは島だらけだったのでしょう。
新島々を過ぎると本格的なヒルクライムが始まります。
急峻な地形が多いからか、洞門がたくさんあります。
斜度10%。
激坂ではありませんが、楽とまでは言えません。
鋭い谷間が多く、ダムがいくつもありました。
何気なく流れている川の水がとても美しいです。
山肌から冷涼な空気が流れてくるため、その冷気を利用した貯蔵庫がたくさんありました。
夏場でも7度くらいの涼しさとのことでした。
乗鞍、上高地に向かうまでの道は、非常にトンネルが多く、しかもそのトンネルが狭い、路肩が荒れている、といったロードバイクには好ましくない道が続きます。
しかし、交通量自体は控えめであるため、なんとかなります。
私、トンネルを通過するときは、前後のライトを点灯させ、さらに存在をアピールするためにフロントライトを地面に向かって点滅モードで照射しています。
ハンドル右下くらいをパッパッと照らすことで、明らかに後続車がその照射位置すら回避して、ぐうううっと大回りしてくれるため、安全なのです。
単にリアライトを照らすだけだと、バイクすれすれの位置を通り過ぎるクルマもあり、ひやっとすることがあります。
ここは難所の一つで、看板を見て、んんん!?と思いますが、なんとトンネルの中に分岐点があるのです。
この分岐を間違えるとやっかいで、冷静に対処しなければいけません。
今回は途中まで上高地へ向かいときと同じ道を進むため、右に進みます。
奈川渡ダムの上を通ります。
ひたすらにトンネルが続きます。
ロードバイクで走っていると、こういうこともございますね。
素敵なお宿が続きます。
滝がある、とのことで、帰りの時間が気になるものの、行かないで後悔するよりは、行って絶叫したい!!と思いまして、ヒルクライムそっちのけで観光に移りました。
ぬお
これはすごい。
とんでもなく大きな滝です。
さらに登ると、再び滝に出会いました。
虹がキラキラと輝いておりまして、実にすがすがしい空気です。
素晴らしい。
お天気になって参りました。
木々の間から見えるお日様が、なんとも高原の朝という感じで(この時点で10時でございました)、だーーれもおいでになりませんし、上機嫌でございました。
高地に登ってきた、という感じがします。
まだまだヒルクライムは続きます。
しかし、森と水が美しいため、それほど苦になりません。
3番目の滝、三本滝という名勝があるとのことで、向かいました。
とんでもない山の中を進みます。
やはりクマさんが出るようで、クマさん避けの鐘!?を鳴らします。
すでにリアル冒険になっております。
これは素晴らしい。
摩利支天
中世、武士に信仰された神です。
このあたりに摩利支天のお堂がある、あったということなのでしょうか。
山小屋がありました。
無人でしたが、蚊取り線香がついておりました。
よく見ると、コーナーごとに番号が振られています。
森林限界
気候、土壌の影響等で、背の高い木々が生育せず、草原が広がるだけの風景。
いよいよ、2000メートルを超えた、という感じがします。
空が近いです。
到着しました!!
標高2716メートル、ロードバイクで到達できる、舗装路の日本最高地点です。
畳平にも標高の案内板がありました。
知名度としては、この畳平のほうが著名かもしれません。
実は2022年9月9日に、乗鞍スカイラインの一部が崩落し、通行止めとなりました。
そのため、乗鞍エコーラインというものを通って、頂上まで進んでおります。
9月8日もお休みがあったため、乗鞍にお出かけしようか、ずーーーっと悩んでいたのですが、天気が優れなかったのと、なんだか気乗りしなかったため、その日は行かず、12日に乗鞍に来たのでした。
あるいは虫の知らせということだったのかもしれません。
あとは松本まで2100メートルくらい、一気にダウンヒルです。
これは箱根2.5個分くらいの量で、とんでもない下り坂の連続なのです。
途中、木々、草木が美しく、停車してなごんでおりました。
時間があったため、風穴を見学します。
現代でも倉庫として使われているようでした。
十分に寒いです。
松本市街地は目の前です。
日没まで、あとわずかですが時間があります。
松本城に行くことにしました。
美しいです。
再び松本に泊まりました。
三日目。
松本発あずさ始発まで1時間ほど余裕があったため、市内観光をします。
松本は歴史的遺物と、現代の芸術がハイレベルで調和している街だと思われました。
金沢、松山と似た雰囲気を感じます。
サイトウ・キネン・オーケストラの本拠地でもあり、興味が尽きません。
これからは日帰りで松本にしばしば来ようと決めました。
周囲を高山に囲まれているためでしょうか、湧水が豊富と思われます。
さて、名残惜しいですが、6時30分発、あずさに乗ります。
今日は松本から出勤です!!
いつもとは違う出勤ルートで、テンションが上がりまくります。
長野県は美しいですね。
素晴らしい。
毎日、松本から出勤しても良いかもしれない。
甲府を通過しました。
武田信玄公の本拠地で、これほどありがたい地は無いと言えましょう。
新宿着です!!
このまま開店準備を始めます。
お休みが単独でも、いろんなことができるなーと思った一日でございました。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。