皆さんこんにちはグラベルLAB研究員の小林です。
今回は自転車乗りなら誰もが一度は憧れるフレーム組のご紹介を致します。
“完成車”と呼ばれるパッケージ車は、パーツの供給難から納期遅れが続いておりますが、個々にパーツを揃えて組むことで完成車より早く車体をご用意することも可能です。
本来はそういったことがメリットではなく、《自分の体格・用途にあったフレーム・パーツ構成を最初から実現できるので、実は費用対効果も良く、オーダーメイドで自分に最適化された世界に1台だけのマイバイクに乗ることができるのです。》
今回は常連のお客様からオンロードからグラベルまで幅広く使える用途のバイクをご所望でしたので、しっかりご要望をお伺いし組み立てさせていただきました。
使用するフレームは【DAVOS D604】
ネオランドナーが入荷してまいりました。
まさにフレームセットというだけあって、フレームとフォークとヘッドセット(その他細かい物)しかありません。
色ものを沢山入れるのも良し。
ライザーバーをいれてのんびりツーリング仕様にするのも良し。
乗り方や走る場所に合わせて組み方が自由自在です。
それを可能にしているのがグラベルからオフロード走行までを想定したフレームの作りにあります。
ただのクロモリのツーリングフレームと侮るなかれ。最新規格がてんこ盛り!!
ここが凄いぞDAVOS D604 ネオランドナー
◎フレームの素材はクロモリですが、フォークはフルカーボンフォークを採用。フレームの軽量化だけでなく、振動吸収性の向上、ダボ穴を設けることにより多彩なオプションパーツの取り付けが可能。フォークのクリアランスは700なら45Cまで対応可能。
◎ヘッドチューブは最新鋭の競技用ロードバイクにも採用されているテーパーヘッド(インテグラルヘッドではないが)を採用、ハンドリングの性能もロードバイクに負けない高剛性仕様になっています。※最新のマウンテンバイクのサスペンションも入れられますよ。
◎フォークとフレームのブレーキマウントも2017年以降普及し、今やロードバイクの定番規格となったフラットマウントが採用されおり、最新の油圧ブレーキのコンポーネントを採用することが可能です。
◎ケーブルはフルアウターになっているので、メンテナンス性も抜群。特殊な取り付け方法やケーブルの取り回しを一切採用していないので、出先でのトラブルにもすぐに対応ができるようになっています。
◎ネオランドナーの異名を持つD604フレーム ランドナーは一般的に荷物を積んで走るツーリングバイクという位置づけに感じる方が多いと思いますが、ここまで紹介した仕様を見ていただくと、現代風にしっかりと作り込まれていることがおわかりいただけたかと思います。荷物を積んだツーリングだけでなく、ロードやグラベル、様々な使い方を想定したフレームなので、自由にカスタマイズして遊んでいただけるフレームなんです。 ちなみにドロッパーシートポストを取り付けることもできるんですよ。
bikeportでは早くも2台ご成約をいただきました。
同じフレームですが、乗り方が異なるだけでパーツの構成も大きく変わります。
余談ではありますが、クロモリフレームはアルミやカーボンと比べて重量は劣りますが、その分乗り心地や丈夫さ、拡張性の良さ、コスパといったメリットが様々あります。重量が重いというのは、自転車だとネガティブに捉えられる方が多いかもしれませんが、バイクが自分にしっかりあっていて(ギア比やパーツのサイズ等が身体にフィットするという意味)競技用としての使い方でなければ不満を感じることはほとんどありません。
輪行に関しても改札から電車の中までと思えばそこまで大変ではないと思います。
さてどんどん組み上げていきます。
完成したバイクがコチラ↓
はい。超カッコイイ&超カワイイ!!!
細部を見ていきます。
全体のコンポーネントはSHIMANOのGRXで1×11速仕様で構成をいたしました。
クランクはGRXではなく、FORMOSAのアルミクランクとナローワイドチェーンリングを採用しました。
実はここメチャクチャこだわっているポイントなんです。
今回オーダーいただいたのは女性の方でしたので、クランクの歯数(ギア比)とクランク長もしっかり構成を考えました。
小柄女性がペダルが回しやすいよう、170mm以下のクランク長は必須でした。
また歯数もお客様の脚力を考慮し、荒れた路面から、舗装路まで難なく使い回せるギア比を採用する必要がありました。
GRXのラインナップにはまず、170mm以下のクランクのラインナップがないことと、歯数も40or42Tしか選べません。(※純正では)
採用したFORMOSAクランクは160から5mm刻みでラインナップがあり、チェーンリングのラインナップも30Tから2T刻みでラインナップしていますので、今後乗り方が変わったとしても、細かい歯数調整が可能です。
そしてスピンドル(軸)はシマノ(24mm)より更に太い30mmスピンドルを採用していますので、剛性はメチャクチャ高いです。
つまりMTBとして使っても、ガンガン漕いでも丈夫でよく進むクランクなんです。個人的にはあとダイレクトマウントという所がカッコイイと思っています。(※チェーンリングボルトを使ってチェーンリングを固定しないクランクのこと)
ライダーのパワーを推進力に変えるクランク周りは、妥協は一切しないほうがおすすめです。見た目も笑
リアのスプロケットは最大40Tを採用しましたので、フロント組み合わせると1:1のギア比となります。
クランクを一回転させると後輪もちょうど1回転するということですので、最大ローギアはとても軽いということになります。
一方最大トップギアは11Tで、ギア比は3.64となるので、オンロードや下りでも、それなりにスピードが出せるギア比ということになります。サイクリングレベルであれば問題なし!!
オンロードでもそれなりのスピードで走れて、荒れた路面や急登も上ることができるギア比設定になっているんですね。
※ロードバイクの競技レベルや、豪脚の方で舗装路でガンガンふまない限り不満が出るギア比ではないと思います。
フレームは前後スルーアクスル仕様になっており、リア側はダボ穴付きのリアアクスルとなっています。
ハンドルは20度のフレアハンドルを採用しました。ドロップ量は100mmという落差が少なめのハンドルになっています。
※ロードバイク用は125~135mmぐらいが一般的です。
STIレバーが大きく外側に膨らむことにより上ハンドル、下ハンドル関係なく指がかかりやすく、手首に負担をかけることなく、シフティングとブレーキングが快適に行なえます。
タイヤはパナレーサーとDAVOSがコラボしたグラベルにもツーリングにも使える38Cのワイドタイヤ。
泥づまりしにくく、水はけの良いパターンなのでグラベルも雨の日の通勤でも抜群のグリップ力を誇ります。
太すぎず、細すぎず絶妙な太さに設定されているので乗り心地だけでなく、軽やかさも感じていただけるタイヤになっています。
ローターやサドル、シートクランプに至るまでご自身の好きな色、使いやすい形状の物を採用しています。
最初から自分にあったものが選べるって最高です。
いかがだったでしょうか?
ハンドルの形状や幅、クランク長や歯数、ステム長、サドルetc…あらゆる構成を、お客様とご相談をさせていただきながら、自分にあった世界に1台だけの自転車をご用意させていただいました。
私も昔、日本一周や海外をツーリングしていましたが、昔にもこんな最新規格のバイクがあったらいいなと、指を加えながら1台1台送り出しています。うらやましいぃぃっぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ
お客様からも、乗り心地の良さ、扱いやすさ、更には見た目も高評価をいただきました。
今回ご紹介したのもあくまで一例ですので、ぜひ気になった方はbikeportまでお問い合わせください。
実は限定カラーも最近発売されたばかりですので、お問い合わせはお急ぎくださいね。
以上 D604のご紹介でした。