本日は、先日お預かりしたバイクのOH(オーバーホール)作業の模様をご紹介します。
OHは、自転車を分解したうえで、蓄積された汚れを取り除き、摩耗・劣化したパーツ類を新調することで、そのバイクがもつ本来のパフォーマンスを発揮できるようにしてあげる、とても重要なメンテナンスです。
お客様のご要望により詳細な作業は異なりますが、基本的には、①パーツ単位にまで自転車を分解し、②自転車本体、ホイール、パーツ類の全てを点検・清掃し、③それらを組み上げて最終的な調整を行う、という作業になります。
それでは早速、作業の模様をお伝えして参ります。
まずは、こちらがお預かりしたバイクになります。
ビアンキの「928 CARBON C2C」。
白をベースに、所々にチェレステカラーが施された、とてもオシャレなカラーリングです。
もっとも、明るい色の車体の宿命として、汚れが目立つというものがあります。
また、コンポーネントにも結構な汚れが見受けられます。
今回も、このような汚れもしっかりと落とすよう、取り組んでいきます。
まずはパーツ類を全て取り外し、フレーム単体の状態にします。その後、専用のケミカル類を駆使して、しっかりと綺麗にしていきます。
フレームの清掃という作業はただ汚れを落とすだけでなく、その過程でフレームに破損やヒビなどが無いかを確認するという重要な意味をも有しています。
ですので、目と指先でフレームの状態もしっかりと確認していきます。
そして、こちらが清掃工程を終えたフレーム。
気持ちの良い白さと、光沢が蘇っています。
続いて、パーツ類の清掃に取り掛かります。
BBやヘッド部のベアリングなどは、特に汚れが大敵です。しっかりと清掃していきます。
それが、このように綺麗になります。
続いて、チェーンリング・ブレーキ・ディレイラーといったコンポ類もキレイにしてあげます。
さらに、スプロケットも分解して清掃。
元々はこのように汚れがごっそりとついていました。
無事汚れを落とし切ることが出来ました。
スプロケットが綺麗だと、走行性能の向上ももちろんですが、なにより気持ちが良いですね。
さて、いよいよこれらのパーツ類を組み上げ、その上で最終的な調整をしていきます。ワイヤーなどの消耗品はこの過程で新調し、また各部にグリスやオイルを施し、最高のパフォーマンスを発揮できるようにしてあげます。
そしてこちらが、これらの工程をすべて終え、作業完了したバイクです。
無事にバイク本来の輝きが蘇りました。
今回はオーナー様のご要望により、タイヤとバーテープもホワイトカラーのものに新調しました。全体の色味の調和がとれた、とても美しい仕上がりになっています。
このように、バイク全体の分解・清掃及び調整を通して、見た目だけでなく中身まで生まれ変わらせるのが、OHという作業です。
バイクの現在の走行性能だけでなく、将来的な寿命にも影響を与える、非常に有意義なメンテナンスです。
長年乗られているご愛車をお持ちの皆さま、宜しければOHをご検討されてみてはいかがでしょうか。
なお、この度OHさせて頂いたバイクは他店で御購入のバイクでしたが、もちろん当店では他店購入の車体も大歓迎です。
お気兼ねなく、是非とも御依頼下さい。