皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
ある日のことでした。
BRIDGESTONE TB1eにお乗りのお客様でした。
BRIDGESTONE TB1eは面白い電動車で、なんと自己発電ができる、というモデルなのです。
下り坂、速度が出すぎているときに発電してバッテリを充電することで、他の電動車とは桁違い(最長200km)の走行距離を叩き出すという、特徴のある車体なのです。
そのため、長距離走行をするフードデリバリーの方々に人気で、当店でもしばしばご依頼を受けている車体です。
ご依頼の内容ですが、リアホイールのスポークが複数、折れておいてでした。
部分的な補修も不可能ではありませんが、2本以上のスポークが折れているとなると、ホイール全体にダメージが蓄積していると思われ、ホイール交換が理想的であります。
しかし!!
BRIDGESTONE TB1eは27インチホイールという、スポーツバイクとしてはマイナーな規格のホイールを採用しています。
さらに、変速はSHIMANO 7速のカセットフリーボディを搭載しています。
それのどこが珍しいの、とお思いになるかもしれませんが、まず、27インチホイールのスポーツバイクという時点で超マイナーです。
スポーツバイクの世界は、かつては様々な車輪径が乱立しておりましたが、現在では、ほぼ700C規格によって統一されました。
27インチとなると、スポーツバイク用のタイヤ、チューブといった高性能パーツは流用できません。
(一部、シュワルベ等が27インチ用タイヤ、チューブを販売しています)
それに加えて、カセットフリーボディです。
カセットフリーボディは主にスポーツバイクに採用される機構で、搭載されるホイールはほとんど700Cホイールです。
このように、TB1eは、ホイール外周部はママチャリ規格で、ホイール内部のフリーボディはスポーツバイク規格という、イレギュラーな構成をしています。
ゆえに、TB1eに適合する、完成品のホイール(いわゆる完組ホイール)はBRIDGESTONE純正を除いてはほとんど存在しない、という状態にあります。
そして、例に漏れず、純正品のホイールはなかなか良いお値段がします。
どうしたものでしょう。
これからもスポーク折れがあると想定して、維持費をできるだけお安くしたい、というのがオーナー様のご意向でしたから、もうこの際、ホイールの規格を完全にママチャリ寄りに変更することに致しました。
すなわち、27インチ、7速ボスフリー、ローラーブレーキ対応のホイールに交換します。
ボスフリーというのがミソで、フリーボディがスプロケットの中に搭載されています。
現代のスポーツバイクでは採用されなくなった規格ですが、低コストで生産できるため、ママチャリ界では現役です。
ボスフリーのホイールであれば、今でも大量に7速対応のものが生産されています。
ホイール代は¥7,000ほど。
完組みとしては超格安といえましょう。
一般車のホイールとして広く流通しているため、問屋さんに注文して、すぐに届きました!!
このあたりの入手性の良さもボスフリーホイールの利点です。
作業開始です。
リアホイールを外します。
ローラーブレーキを取り外します。
新ホイールに移植します。
カセットスプロケットは流用しません。
(規格が合わないため、流用できません)
こちらがボスフリーのスプロケットです。
新しいリアホイールを装着します。
完成です!!
パーツ代、工賃を含めて¥12,800(税込)となりました。
ランニングコストを節約するのであれば、BRIDGESTONE TB1eのボスフリー化はオススメのカスタマイズです。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
新宿都庁前店 日常あるいは平穏な日々 / YAMAHA PAS Natura チェーン滑り解消 チェーンリング、スプロケット交換
これは私の勝手な推測なのですが、
BRIDGESTONE TB1e