皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
ある日のことでした。
電動車 MATEにお乗りの方がおいでになりまして、ブレーキが良く効かない、というご相談を受けました。
実は、当店では電動車のディスクブレーキが効かない、というご相談を月に何件もお受けしています。
今回お持ち込み頂いた車体も、油圧ブレーキキャリパーからオイル漏れを起こしていました。
こうなると、もはや手の施しようが無く、ブレーキキャリパー本体、ディスクローターを交換するしかありません。
また、キャリパーとレバーは対になって開発されているものですから、ブランド、型式を混在させるとうまく動作しなくなります。
つまり、必然的にレパーも交換せざるを得ない、という訳です。
標準で装備されている油圧ディスクブレーキです。
まず、ブレーキローターを交換しました。
標準で装備されているのは、160mmローターでした。
しかし、車重とモーター出力を考えれば、もっと制動力の高いローターを使うべきと判断致しまして、203mmローターを採用致しました。
なお、ディスクブレーキローターには、160mm、180mm、203mm、220mmという規格があります。
おおむね1サイズアップするごとに10%ほど制動力が上がります。
今回は2サイズアップとなりましたので、ローターによる寄与という点だけでも20%近く制動力が上がっていると思われます。
(なお、220mmにしなかったのは、220mmローターはダウンヒル専用といった性格が強く、あまりにも制動力の立ち上がりが尖すぎると思われ、203mmまでにとどめるべき、と判断したからです)
フロントはローター径を160mmから203mmに大口径化したため、ブレーキパッドの当たる位置も、当然ながらより外周部に移動します。
アダプターを使って、キャリパー(ブレーキ本体)の位置を持ち上げて、パッドの当たる位置を調整する、という訳です。
今回はかなり大きなアダプタを装着してあります。
レバー、キャリパーはSHIMANO SLXを使いました。
MTBのレースシーンでも十分通用するハイグレードなコンポーネントです。
オイルを充填して、エア抜きをします。
ぷくぷくと泡が出ているのがお分かり頂けるでしょうか。
オイルの中に気泡があると、ブレーキレバーを握っても、この泡が潰れるだけで、一向にオイルがパッドを押し出してくれない、制動力が発揮できない、という状態に陥ります。
そのため、エア抜きは入念に行います。
リアを大口径化すると、フレームに干渉するため、160mmのままに留めました。
ローター径が同じであっても、良いローターを使うことで放熱性能が上がり、長時間のブレーキングでも制動力が落ちにくい、という利点があります。
古いローターを取り外します。
完成です!!
パーツ代、工賃を含めて¥70,000ほどになりました。
電動自転車の制動力に不満がある方は、一挙にSHIMANO製品に総入れ替えをすることをおすすめ致します。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
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