皆様、こんにちは!!
奈須野です。
車椅子 修理のご相談
ある日のことでした。
介護施設の方がお見えになって、車椅子を2台、修理をしてほしい、とのことでありました。
具体的に車体を拝見しますと、タイヤとチューブが劣化をして、交換が必要です。
タイヤ、チューブを交換することに致しまして、車体をお預かりしました。
発注時の注意
タイヤとチューブを発注します。
それぞれ22インチ、14インチのタイヤとチューブです。
ここで、注意をしなければならない点があります。
この車椅子、よく拝見すると、おや?とお思いになる箇所がありませんか。
車椅子には、屋内用、屋外用のものがあります。
もちろん、両方を1台で済ませる、という場合もあります。
通常、タイヤというものは真っ黒です。
それは、単にゴムをそのまま整形しただけではもろく、耐摩耗性に劣るため、カーボンを添加して強化してあるからなのです。
しかし、今回の車体はタイヤが灰色です。
つまり、ほとんどカーボンが添加されていないタイヤです。
これは屋内の施設、病院などでは顕著でありますが、白い床、カーペットなどにタイヤ痕を残さないようにするための仕様なのです。
つまり、今回お預かりした車椅子は、屋内使用がメインの車体、と推察されます。
そうだとすれば、交換するタイヤも同様のカーボン添加の少ないものがよろしいでしょう。
(当店はスポーツバイクメインの自転車屋さんではありますが、ママチャリ、特殊車両用のパーツの取り扱いもあります)
作業開始
それではパーツを発注して、作業開始です!!
通常の自転車の場合、ホイールはフロントフォーク、フレームに挟まれているため、タイヤ、チューブを交換するときはホイールを外さなければいけません。
しかし、ご覧のように車椅子の場合、左右の外側に構造物がないため、ホイールを外さなくてもタイヤ、チューブの交換が可能です。
(とはいえ、手で掴む部分があるため、作業が楽、という訳ではありません)
タイヤ、チューブを取り外します。
新しい、灰色のタイヤです。
注文の際、問屋さんも、車椅子用?とすぐにお分かり頂けました。
装着します。
タイヤレバーが通常のママチャリのように使えないため、少し難しいです。
装着できました。
完成です。
左側も同様に作業します。
2台目も同じ用に作業します。
完成です。
タイヤ代、チューブ代、作業費を含めて、合計¥22,660(税込)となりました。