皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
ある日のことでした。
KONAのMTBにお乗りの方が、おいでになりました。
お話を伺うと、お知り合いからマウンテンバイクを譲ってもらったのだが、変速がうまく動かないので見てほしい、チェーンを張ってほしい、というご依頼でした。
変速がうまく動かない、というご依頼には、様々な原因が考えられます。
1 シフトワイヤーが存在しない
どういう経緯か、シフトワイヤーそのものが存在しない、ということがあります。
アウターワイヤー、インナーワイヤーを張り直す必要があります。
2 シフトワイヤーが存在するが、動かない。
これはよくあるパターンです。
ワイヤーが張られているものの、サビや泥でワイヤーが動かなくなっている、という現象です。
症状とご予算に応じて、インナーワイヤーのみ交換で済む場合もありますし、全交換ということもあります。
3シフトワイヤーは動くが、ディレイラーが反応しない
これは少し注意が必要で、シフターを操作すると、パチパチとインデックスが働き、一瞬動いているように思えますが、ディレイラーは無反応である、という場合です。
これは、アウターワイヤーがほつれていたり、崩壊しかけていたりで、インナーワイヤーがディレイラーを引けていないという場合です。
さて、今回の車体をよく見ると。。。
ありました!!
アウターワイヤーが崩壊しておりまして、シフターを操作しても、インナーワイヤーがアウターワイヤーを飛び出して動いているだけ、ゆえに、ディレイラーを引くことができなかったのでした。
インナーワイヤーもサビが進んでいたため、これはアウター、インナーの全交換となりそうです。
フロントディレイラーだけでなく、リアディレイラーのワイヤーも壊れかけていたため、全交換致します。
なお、このような症状が起きるのは、保管場所が風雨にさらされる場所であったと思われる、というのが最大の要因ですが、副次的な要素としては、そもそものアウターワイヤー、インナーワイヤーが長すぎて、余計なテンションがかかり、折れやすい状態であった、ということもあります。
この副次的な要素は、完成車に往々にして見られる現象で、どうしてこのようなことが起きるかといえば、要するにコスト削減です。
スポーツバイクは1つのモデルでも、様々なサイズが展開されております。
小さめのバイクと、巨大サイズのバイクとでは、ワイヤーの長さは異なる、というのは自明であります。
しかし、可能な限りパーツ類を共有化することで、コストカットを図るのです。
つまり、小さいバイクにも、長めのワイヤーを使えば、巨大バイクと同じワイヤーセットを流用することができる。
おわかりのように、このような手法は、小さいバイクで顕著に現れるため、フレームサイズが小さいバイクにお乗りの方は、アウターワイヤー、インナーワイヤーが本当に最適といえるのか、お調べになるのも良きことかと思います。
なお、当bikeportグループでは、長過ぎるアウターワイヤーは、上記のような故障の恐れがあるため、短くカットしてお客様にお出ししています。
古いワイヤーをカットします。
ワイヤーを取り外します。
シフターのどこから取り外すかは、モデルによって異なりますが、MTB、クロスバイクは比較的取り外しやすくなっています。
ロードバイクのSTIレバーは構造が複雑で、インナーワイヤーを取り外すのに四苦八苦することもあります。
アウターワイヤー、インナーワイヤーを交換しました。
チェーンを張り直しました。
リアディレイラーは、そのままスルッスルッと動作するようになりました。
しかし、フロントディレイラーがサビで固着していたようで、ワイヤーを張り直しただけでは動きませんでした。
可動部分に注油して、動かしながら、サビを落としていきます。
動くようになりました!!
完成です!!
アウターワイヤー代、インナーワイヤー代、チェーン代、工賃含めて、¥9,900(税込)となりました。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
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