さて今回も迷えるDi2難民のライダーの方向けの記事となっています。
※初期のデュラエースのみケーブルの規格が異なります。今回の記事のケーブル規格は現在のものでパーツ類は最も古いものです。
Di2ユーザ必見!!ワイヤレス化で変速調整をスマートに!!ガーミンとの連動でより快適に!!
今回は以前私が書いたブログを見て、ご相談いただいた方の事例です。
お客様の方からワイヤレスジャンクションを手に入れたので、Di2ワイヤレス化(各パーツのソフトアップデート)のご依頼と、それに対応したサイクルコンピュータのご紹介およびペアリング設定のご依頼をいただきました。モバイル版E-tubeとは接続はできなくても良いとのこと。
お持ち込みいただいた車体は初代アルテグラDi2 6770系で構成されたSPECIALIZED Tarmac
Di2用ジャンクションA SM-EW67A という初期型のもので構成されています。
バッテリーは外付けのBM-DN100Sをお使いいただいています。
最新のDi2キットをご利用いただいているの方には全く関係ありませんが、旧型のDi2キットは少し厄介です。
バッテリーの種類によってシンクロシフトに対応していなかったり、ワイヤレスユニットの種類によっては、モバイル版E-tubeとペアリングできなかったりといったところです。
Di2のシステムも日々進化しているということです。
今回の作業で重要なのはシフターやディレイラーではなく、ワイヤレスユニットやジャンクションAが何が使われているかということになります。
またお客様からお持ちこみいただいたワイヤレスユニットも見ていきましょう。
SM-EWW01は初期型のワイヤレスユニットで、Bluetoothは内蔵されていません。←廃盤になってます。
形状はEW-WU101と全く一緒なので、中古品などで出回っている物を探す際は101の方がBluetoothでオススメです。
※現在はいずれのワイヤレスユニットもBluetoothは内蔵されています。
いったんここで、互換表を見てみたいと思います。
よってこのワイヤレスユニットでできる事とできないことはなんのか明確にしておきます。
〇できること
Di2対応のサイクルコンピュータでDi2の設定が確認できる。
バッテリー残量や、ギア比、ギアの位置等…
×できないこと
初期型はBluetooth非対応のワイヤレスユニットなので、モバイルアプリのE-tubeプロジェクトと連携できません。
なのでDi2の設定変更などは有線接続にて行う必要があります。
上の写真の★2にも記載がありますね。
以下作業風景の写真が皆無です。(ちょっとテンパりました。汗)
まず作業としては構成するパーツの内部ソフトウェアをアップデートさせます。
というのも初期のバージョンだとワイヤレス対応していないので、今回はアップデートをかけるところから始めます。
8050以降のDi2であれば不要ですが、心配ならアップデートしたほうが無難です。
・左右STI
・ジャンクションA
・バッテリー
・Fディレイラー
・Rディレイラー
がしかしここで一つ問題が発生します。
このジャンクションA
まさかのBCR2ケーブルに対応していないんです・・・
古すぎてシマノの互換表からすら記憶を消されています。笑 戻って互換表を見てみてください笑
ちなみに現在のジャンクションAはすべてBCR2端子に対応しています。形状はこれ以外にもステム下につけるものなどもありますが、BCR2用の端子に対応しています。
もちろん最新のジャンクションAにしたほうが無難ですが、それはそれでケーブルが追加になったりと金額もお時間もかかってしまいますので、今回はこのジャンクションAのままいきます。
これがBCR2ケーブル↓接続端子部が凹型になっているのが特徴です。
これのおかげでわざわざケーブルを抜ききすることなく、給電やE-tubeに接続し一気に全てアップデートすることができるのですが、残念ながらジャンクションAがBCR2の凹端子に対応していませんので、1か所ずつアップデートをかけていきます。Di2で内装バッテリーの方はほとんどがこのケーブルで充電している事でしょう。
こちらはPCE1というケーブルセットで個人で持たれている方はほとんどいないと思います。2万円ぐらいするし…
直接STIや各パーツに接続し個別にアップデートやソフトを復旧させる役目があります。この丸型の断面のPCE1ケーブルはDi2パーツどうしをつなぐケーブルと同じ断面になっています。
公式的は実はこのPCE1を使って一気にすべてアップデートかける方法があるのですが、4股のジャンクションBとケーブルが追加で1本必要です。
ふと名案が思い付き、このジャンクションAに5股のジャンクションAが余っていたので、つないで一気に全てアップデートがかけらられるか試してみましたが、ジャンクションA to ジャンクションAではE-tubeでエラーが出てしまいました。
なので潔く1つずつアップデートをかけていきました。泣
飛ばしてもよいです。
実はアップデートの最中どうしてもアップデートがかけられない箇所があり、バッテリーだけがE-tubeVer4でアップデートをかけることができませんでした。
古い規格のためか、もう一つE-tubeVer3の方では無事アップデートをかけることができ、Di2の動作も問題なく確認できました。
実はE-tubeはVer3とVer4であえて分かれています。
またワイヤレス化して忘れていけないのがDi2対応のサイクルコンピュータを用意するということです。
今回ご紹介させていただいたのは、小林の一押しサイコンの一つ
ブライトンの450 以前の記事でもご紹介していますので、今回は割愛します。
※設定写真撮ってなかったので、DEMO機からお見せします。笑
ペアリングはサイクルコンピュータ側のセンサー設定から、ケイデンスやスピードセンサーという項目の他に、対応している機種は”Di2”という項目がありますので、Di2のペアリングを選択し、変速機をポチポチ動かしてあげれば近くのDi2を読み込んでくれます。
正常にペアリングした後でも、しばらくするとDi2がスリープモードになり、このように表示されなくなります。
再度STIのレバーをポチポチボタンを押してあげれば起動し、ワイヤレスで画面に反映してくれます。
またワイヤレスユニットがBluetooth対応で、8050のアルテグラDi2以上のレバーであれば、ブラケット上部にスイッチがついていますので、E-tubeでブラケットの上部のスイッチをサイコンの操作に割り当てることも可能です。厳密にはレバー位置設定することもありませんが、変速と画面切り替えがややこしくなると思いますので、あまりお勧めはしません。
ということで本日はこの辺にしたいと思います。作業中の風景写真をテンパりすぎて取り忘れました。泣
しかしながらお客さまのご希望通りワイヤレス化することができました。
もはや家電の設定レベルまで来ている気が…
メールや電話問い合わせでは構成がわかりかねますので、店頭にて直接ご相談ください。
ご用命はbikeport小林までどうぞ。
複数店舗を行き来しておりますので、事前にお電話いただくと確実です。