こんにちは、湘南店の駒田です。
さて、ディスクブレーキが台頭し、クロスバイクですらリム・ディスクで半々くらいになってきているこのご時世。
今回は時代に逆行し、敢えて今、最強の(アルミリムの)リムブレーキホイールを組んでみました。
目次
「なんでそんなホイールを作るんだ?TCRに乗ってるんだからそんなものいらないじゃないか。」
・・・それはそうなんですが、作りたくなったんだからしょうがないじゃないですか(笑)
今はスマートトレーナーに磔になっているあの子にもう一度乗りたいと思い・・・。
TCRはガチ装備、レースやイベントで使うのは良いし通勤でも使い倒しているけれど。
輪行したり、軽いサイクリングに使うにはあまりに不向き(というよりあまりやりたくないような…)
気軽にさらっと乗れて楽しく走れる車体が欲しかったのです。
さてさて、ホイール界隈では、パフォーマンスモデルは基本的にカーボンリムが主流となっています。
アルミのリムブレーキモデルが存在するのはカンパニョーロ、フルクラム、MAVICくらい。
この3社、あまりにも有名で、人と被りたくないひねくれものな駒田は食指が動きません。
他にもあまり知られていないメーカーの完組ホイールを探しても良かったわけですが、それではあまりにも面白みに欠けるかな~などと・・・(笑)
せっかく自転車屋で働いている訳ですし、自分の技術(とパーツ選び放題な環境)を生かして組むことにしました。
使用するパーツはコチラ
・リム
EASTON R90 SL TL-Ready リムブレーキ用ロードリム 24H
・ハブ
WHITE INDUSTRIES T11
・スポーク
Pillar Spoke Wing20
・ニップル
Pillar Spoke MV14
まずはリムから。
EASTONは個人的に(ロゴが)お気に入り。
アメリカのメーカーで、ハンドルやホイールをはじめとして優れた製品を作っているメーカーです。
ハイクオリティなアルミリムを製造していた数少ないメーカーの一つ。(このリムも廃盤になっています・・・)
とあるピスト屋さんのメカニックが一番組みやすいと言ったとか・・・?
そして、例の3社ほど(日本では)有名ではないのであまり他と被ることが無いというメリットがあります。
それとやはりカーボン製品も高品質なのでそちらの方が人気ですね。
MAVICもリム単体での販売もあります(した?)が、某オシャレ自転車屋さんが組んだ(と思われる)ホイールによく使われているので今回は却下。
リムの内幅も19.5㎜ほどあってリムブレーキモデルとしてはワイド。
しっかりとイマドキっぽいところも良い感じ。
軽さより丈夫さを重視している訳ですがカタログ値455グラムは十分軽量といえる部類。
ディスクブレーキバージョンを使って組んだのがこちら
続いて心臓部たるハブ。
こちらもアメリカのメーカーWHITE INDUSTRIES。
カラー、スポークホール数のバリエーションが非常に豊富で、回転の良さも折り紙付き。
ハイクオリティなホイールを作るなら間違いのない選択肢の一つ。なにより24ホールのフロントハブを作っているのは探した限りここだけなので今回は唯一の選択肢です。
ボディがかなりワイドでいかにも剛性強そうな見た目。
ハブは軽さよりも剛性、というのが駒田的見解ですが、それは回転の中心部分にあたるため重量増がそれほど気にならないため。
荷重がかかった状態での回転性能が最も重要と考え(突き詰めるとGOKISOになりますね、車体が買える値段のハブです)てチョイス。
フリーボディはチタン製で耐久性と軽さの両立を図っているようです。
スポーク・ニップル
は台湾発のメーカーPillar Spoke。
スポークはいわゆるきしめん形状ではなく翼状に加工されており、空気抵抗を低減する効果があるとされています。
普通の(ストレートプルでない)ハブを使用するのでそれに使えて少しでもエアロ効果のあるスポークを選びました。
http://yuris.seesaa.net/article/448976013.html (Yuris様HP)
まあエアロ効果が発揮されるような乗り方をするかはさておき…
完全な柱状ではないためか良くしなる感じで、乗り心地にどう影響するのか楽しみです。
ニップルは様々なメーカーの物を使ってきましたが、最も組みやすい(作業しやすい)物をチョイス。
耐久性も良好で(店舗として)入手性も良いので後々修理するのも安心ですね。
ひとまず組みあがりました
フロントはラジアル組(ホワイトインダストリーズは18ホール以外はラジアルにしないことを推奨していますのでここは自己責任で)
リアはドライブ側を2クロス、ノンドライブ側を1クロスにして剛性のバランスとエアロ性能の両立を目論見ました。
完全にバランスを取るなら両側2クロスが良いと思いますが、左右異形もいいかなと(笑)
タイヤはGOODYEAR Eagle F1 R Tube Type 700×28 Blkを採用。
オールラウンドなレースタイヤで、尖った性能ではなくあらゆるシーンで活躍しそうなタイヤが欲しかったので選びました。
28Cを選んだのは、せっかく太めのリムなのでちょっと太めのタイヤを使いたかったから。
アルミフレームにアルミホイールなので、快適性はタイヤで向上させたい、というのもありました。
チューブレスレディ仕様のリムなのでチューブレス仕様にするかとも迷いましたが、せいぜい週1程度しか乗らない車体なので、クリンチャー仕様にしてあります。
軽量チューブを使ってみたかったのも理由の一つ。
パナレーサー 【TPU TUBE】PURPLE LITE 700×23~32C FV 65㎜
先日の展示会でリムブレーキでも使えるのかを聞いてみたところ、ブレーキをかけっぱなしにしなければ大丈夫とのことだったので採用してみました。
ジュウリョウハハカリワスレマシタ・・・
TPUチューブは初めて使うのでどんな乗り心地になるのか、他のチューブなども試して比べてみたいと思います。
バルブ周りにマークが入ってるのも良い感じですね。頑張ってドライブ側にマークが揃うようにしてみました。
手組ホイールの醍醐味の一つは色遊びですが・・・今回はそれはせず、「見る人が見ればわかるこだわりの詰まったホイール」に仕上げました。
インプレッションをお楽しみに!・・・といいつつ行方不明にならないように頑張ります
シンプルながらカッコいいホイールになりました。
重量もなかなか・・・!コンポいじればもっと軽く・・・
と、このように、手組であればこだわりの詰まった、世界に一組しかないホイールを作り上げることが可能です。
今回はリムブレーキ用でしたが、ディスクブレーキ用ももちろん可能。特にMTB含めオフロード系は修理が容易なのもあって根強い人気がありますね。
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様々な色を組み合わせたド派手なホイールを組むこともできます。
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この記事を書いたスタッフ
駒田昇平 BIKEPORT湘南ベイサイド店店長
愛車はTCR ADVANCED SL(G.10)フレームセットULTEGRA Di2組
特にクライマーでもないのにヒルクライム好き
得意分野はクロスバイクのカスタマイズ