今回は1台で何でもこなしてしまうMTB界のオールラウンダー。
当店でも大人気のMTB 『TRANCE X』をご紹介します。
2024年のラインナップから消えている?いえ実はまだまだ在庫ございます!!
確かに今年のラインナップに、なっないっ!?
日本で一番の人気のあるMTBカテゴリー『オールマウンテン』という、その名の通り一台で全ての山(あらゆるライディングスタイル)を制すために作られたMTBのことを指します。1台の守備範囲が広いのでどんな遊び方にも対応できるという点はやはり大きいですね。
MTBは様々なカテゴリーに分けられ、『ダウンヒル、エンデューロ、オールマウンテン、トレイル、XC etc…』といった具合(呼び方は色々ありますが)に分類されます。
特段これじゃないと駄目というわけではない(※厳密にはあるようなないような汗)ですが、当然向き不向きもあるもんで、安かったり高かったりしてもどれでも良いわけではないです。
ともあれ少々ややこしいMTBのカテゴリーの中にもこれ買っとけば、とりあえずどこでもどんな使い方でも行けるよねと言うカテゴリーがあります。
トレイルツアー時の写真 オールマウンテンバイクや、トレイルバイクを使用
それがズバリ『オールマウンテン』です。オールマウンテンバイクは上りも下りの性能のバランスが高いので、里山のトレイルライドのような上り下りの多い低速のライドから、パークのようなオープンコースの高速ダウンヒルにも対応します。日本のエンデューロレースでは海外ほどオープンでサスペンションの可動域を多く必要とするコースレイアウトではないため、オールマウンテンバイクを用いるライダーが多いのも特徴です。
ENS エンデューロバイク より高速で下りに特化した仕様になっている。
日本ではこのオールマウンテンバイクを持っている方が多いと先述しましたが、メーカーごとにあげていくとすればこんな感じでしょうか。
SPECIALIZED STUMP JUMPER
TREK RemedyやFuel EX
Cannondale HabitやTriger(現在は日本のラインナップなし)
SANTA CRUZ BRONSON MEGATOWER
また日本国内でのラインナップも充実しており、価格帯の幅が広いのはGIANT 、SPECIALIZED、TREK ※etc…でしょうか。
世界最大シェアを誇るGIANTだけあり他のメーカーの同グレードと比較しても価格と構成スペックは群を抜いています。
※書ききれないので詳しくは店舗でお問い合わせください。
前置きが長くなりましたがご紹介するのは大人気の『TRANCE X』¥451,000 inTAX →大特価でご案内
前回のブログでもご紹介しておりますので TRANCE Xの魅力をもっと知りたいという方はぜひご一読下さい。
車体名に”X”がついているモデルは通常モデルに比べよりストロークが長いモデルになります。それに伴いフレームジオメトリーも若干異なりますが、より下り系オールマウンテンですね。それでいてエンデューロバイクのような重量剛性感はでないのでちょっと激しめのトレイルなんかは振り回しやすくて良いですね。
完全にオープンコースメイン様ならエンデューロバイクを選んでください。
※最近はカテゴリーごとの境界に迫る仕様のバイクが増えていて複雑化しています(滝汗)
オールマウンテンの下り系ならエンデューロじゃないんかい!!というツッコミが来そうですが、フレームの作りが全く違うので厳密には大きく違いますよ。
リアショックには145mmストロークのリアサスペンションを採用
Flip Chip採用で可変ジオメトリーで2WAYの使い方が可能です。
TRANCE Xはカーボン製のマエストロリンクかつ、剛性の高いトラニオンマウントを搭載しています。
マエストロリンクはペダリングとブレーキングからリアサスペンションがを独立して駆動する仕組みになっています。
本来ペダリングする際は地面に向かって踏み込む力がかかるのでその力に伴いリアサスペンションも沈み込みます。
ペダリング時にリアサスペンションが稼働してしまうということは、ペダリングの力が逃げていることになります。例えば上りの時に連動して動いてしまうと漕いでも漕いでもなかなか前へ進んでくれません。クロスカントリー(XC)のような競技では非常に厄介な挙動になります。
また本来は地面の凹凸に合わせて突き上げられたリアホイールによって消費されるリアサスペンションのストロークがペダリングで使われてしまっていることになりますので、本来の動作より追従性が低下します。
よってこのマエストロリンクはペダリングとリアサスペンションの駆動を切り離し、ペダリングでより前へ進みやすく、リアサスペンションは地面からの突き上げに対してのみ反応しやすくなっているのです。各メーカーごとにリンク構造は創意工夫があるので調べてみると非常に奥深い世界です。
サスペンションは160mm設定でトレイルライドには十分すぎるストロークですね。オープンなパークでダウンヒルバイクの様な高速域での使用はフレームの剛性も含めて安定感は物足りないです。
白馬岩岳や富士見パノラマの上級コースをかっ飛ばすことは可能ですが、やはりダウンヒルバイクのような剛性安定性はないので、それが楽しいかどうかはライダー次第です。
ダウンヒルバイクやエンデューロバイクの様な高速域での安定性やコントロールに余裕を求めるわけでなければ気になる要素ではありません。
タイヤに関しては、数年前まではこのカテゴリーのバイクにはトレイル系の軽量でノブのもう少し低いタイヤが採用されていること多かったですね。
今ではダウンヒル用のノブが高く重量のあるタイヤを標準装備し、激しくなりつつあるトレイルライドからパークライドまで幅広くカバーすることができます。
ハンドルステムはトレンドの35mmクランプに対応。
ダウンヒルのシーンでも使えるような高剛性のハンドルが装着されており、コントロール性が高いだけでなく、悪路でもしっかりバイクを抑え込むことができます。
ブレーキはダウンヒルを彷彿する4ポッドブレーキを前後に採用。ローターも前203mm,後180mmと、もはやダウンヒルバイクの様な構成です。
ローター径の大口径化も制動力に大きく影響はしますが、完成車スペックで180mm以上のストッピングパワーが大きいものが入っているとブレーキングにも余裕が生まれますね。
ドライブトレインはSHIMNO DEOREの12Sを採用。
信頼性が高く、単体ごとのパーツも高額ではないので破損した際の交換がお財布に優しいのも嬉しいところ。
GIANT製のROMINサドルとドロッパーシートポストを採用。
TRANCE X乗りの私もデザインも仕様も不満がないため、唯一この部分はそのまま使っています。
ラインナップは29erモデルとADVANCEDグレード(カーボン)のラインナップもあります。
今回ご紹介したTRANCE Xは27.5のモデルになります。
個人的にはENSなどのレース・コンペティションでも使うのであれば、29erのTRANCEに27.5のリアホイールを履かせて、マレット仕様にして使うのもありかなと思います。
またカーボンモデルのほうが剛性や軽さなどフレームスペックが高く、シビアなライディングからトレイルライドまでメリットは多いと思いますが、最近のアルミフレームのバイクも非常によくできているので、ロードバイクほど顕著にフレームの素材による性能の影響はないと思います。(こんなこと言ったら怒られそう滝汗)
むしろフレームを気にせずガシガシ使えるのでアルミの方がコスト的な面でも使い勝手が良いかなと思います。
2024年のラインナップからは消えてしまっていますが、先に掲載したTRANCE Xシリーズはまだまだ在庫がございます。
TRANCE XとSTANCE
今期はTRANCEの弟分でもある『STANCE』が販売されたことにより、注目度はSTANCEに行きがちですが、コンペティションや一台で完結するバイクが必要ということであれば、間違いなくTRANCEが刺さると思います。
横浜店ではTRANCE XとSTANCEをご用意しておりますのでぜひ店頭でご覧になってくださいね。
以上小林でした。