皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
ある日のことでした。
スイス発祥のブランド、BRUNOのミニベロにお乗りのお客様がご来店になりました。
お話を伺うと、ペダリングをしていると、時々、カクッ カクッと空転してしまう、とのことでした。
ところで、ペダリングが空転する原因としては、複数のものが考えられます。
まず、歯飛びをしている場合があります。
これは、チェーン、スプロケット、チェーンリング、ディレイラーのプーリーの歯が摩滅して、チェーンがうまく噛み合わなくなり、歯飛びを起こします。
この時の歯飛びは、ガキッ ガキッという激しい音がなります。
さらに歯飛びをお越しやすいのは、駆動力が高い電動車と、とんでもない距離を走っている大柄の男性の車体であることが多いです。
電動車の場合は、人力よりも遥かに強い力が駆動パーツに働き、パーツの消耗度がとても高くなります。
また、大柄、つまり車体重量が重く、かつ筋力もあると思われる方が長距離走り続けると、パーツの消耗が高くなり、これまた歯飛びが起きやすくなります。
今回おいでになったお客様は小柄の女性で、かつ、カクッ カクッという音ということですから、歯飛びの可能性は低いです。
次に考えられる可能性としては、リアホイールのフリーボディが空転している、ということです。
フリーボディがあるおかげで、ホイールが正回転している時は、内部のツメ、ラチェットが引っかかりフリーボディが固定されるが、逆回転している時はフリーボディが空転します。
フリーボディ内部のラチェットとラチェットを引っかけるギザギザが摩耗、欠けたりしますと、正回転している時にもフリーボディが空転して、ペダリングをしているにも関わらず、駆動できなくなってしまうのです。
この現象が起きた場合は、かなりの重症で、フリーボディが別売りしているような高級ホイールであれば別として、エントリーグレードのホイールの場合は、ホイールを丸ごと交換した方が、お安く済むことがあります。
今回は、ホイールを丸ごと交換することに致しました。
お持込み頂いた車体は、20インチx1.5というもので、リアエンド幅は130mm。
補修用のホイールを手に入れることが出来たため、そのホイールを使うことに致しました。
お客様にリムのお色が少しオリジナル車体と異なるが、宜しいかとお尋ねし、ご了承を得ました。
交換前のホイールです。
ところどころで、空転していることがわかります。
これは、フリーボディを固定するラチェットがすべてダメになっているわけではなく、一部が欠損しているため、このような現象が起きるのです。
まず、交換前のリアホイールからスプロケットを外します。
がっ
外れません。
スプロケットが固着しているようです。
こういったことは、しばしばあります。
ロックリングに注油して、しばらく待ちます。
外れました。
新しいホイールにスプロケットを装着します。
うむ。
ちゃんと動作しています。
完成です!!
ホイール代、工賃を含めて、¥13,200(税込)となりました。
新宿都庁前店 日常あるいは平穏な日々 / YAMAHA PAS Natura チェーン滑り解消 チェーンリング、スプロケット交換