皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
当店は、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクなどのスポーツバイク専門店ではありますが、一般車(いわゆるママチャリ)の修理、メンテナンスもお受けしています。
本日はとくにチューブ交換についてお話致します。
1 パンクの原因
一般車の修理内容で、一番多いのは、パンク修理です。
(1) まず、パンクが起きる原因ですが、金属片やガラス片、時には鋭利な石がタイヤに突き刺さり、それがタイヤの保護層を貫通してチューブに穴をあける、というパターンがあります。
路肩には、様々なゴミなどが風によって溜まっていることもあり、こんな街中で!?という場所でもパンクしてしまうことがあります。
さらに、雨の日は、アスファルトのミゾに溜まっていたゴミが浮き上がリ、それがタイヤを傷つけるため、晴れの日に比べて、パンクする確率が上がります。
(2) このように、パンクといいますと、何かが突き刺ささって起きる、という印象が多いものですが、実はパンクの原因で一番多いのは、リム打ちパンクというものです。
リム打ちパンクとは、空気圧が低い状態で段差に乗り上げた場合など、タイヤが潰れて、チューブが路面とリムに挟まれて強打され、チューブが裂けて(穴が開いて)しまうことです。
最近は電動車が一般的になり、それら電動車は車体重量があること、さらにお子様や荷物を積載して、トータルの重量がますます増えていることなどにより、タイヤが潰れやすい条件が重なって、リム打ちパンクは増える傾向にあります。
リム打ちパンクを防ぐ効果的な対策は、タイヤの空気圧を適正に保つことです。
「適正」と申しましても、多くの方がお思いになっている自転車のタイヤの空気圧というのは、適正空気圧よりもずっと低いことがありまして、カチコチといっていいくらいに空気を入れます。
(もちろん、上限を超えて空気を入れることは危険です。空気圧指定の確認あるいは、ショップのサービスをご利用ください。)
(3) 最後に、これも重量のある電動車で起こりやすい現象ですが、タイヤが摩耗して、すり減ってしまい、内部のチューブが露出して、パンクしてしまう、というものです。
この場合には、そもそものパンクの原因がタイヤの摩耗にあるため、まずタイヤを交換して、その後、パンク修理をすることになります。
2 料金
パンク修理は、程度によって料金が異なります。
(1) パッチ修理という、あて布で済む場合であれば、¥1,000(税抜)~です。
しかし、パッチ修理は、あくまで、チューブに開いた穴がごく小さい場合に、パッチで空気漏れを防ぐことができるにすぎません。
(さらに、本記事では扱いませんが、ロードバイク、クロスバイク等の高圧タイヤを履くバイクの場合は、時間の経過によってパッチが剥がれやすくなるため、当店ではこのような高圧タイヤのパッチ修理は推奨しておりません。)
(2) 穴が狭い箇所に複数開いている、穴が大きい、という場合には、パッチをあてても剥がれやすくなるため、パッチ修理は推奨しておりません。
リム打ちパンクをした場合は、まさにこの条件に当てはまります。
さらに、バルブの根本付近に穴が開いている、バルブそのものが損傷している、という場合もパッチ修理は不可能です。
このような場合には、チューブを丸ごと交換することになります。
チューブ交換をする場合、当店では車輪、ホイールを丸ごと外します。
このようなことを申し上げたのは、当店ではバック広げ工具は使わないからです。
一般車、とくに電動自転車の後輪というのは、分解に技術を要し、時間もかかります。
そのため、工賃のお安いお店などでは、未熟練のスタッフでも可能なように、かつ、時間節約のために、バック広げ工具というものを使って、チューブ交換をします。
バック広げ工具とは、フレーム、車体を強引に曲げて、広げた隙間から、車輪を外さずにチューブを取り外すという手法です。
確かに短時間、かつ技術力が低くてもチューブ交換ができるため、工賃をお安く抑えることが可能です。
しかし、前述しましたように、バック広げ工具はフレームを強引にひん曲げるものであり、その金属疲労は確実に蓄積されて、フレームを痛めてしまいます。
最近の電動自転車は¥100,000を越すような車体も多く、工賃を抑えるという名目でお客様の車体に不可逆のダメージを与えることは本末転倒であると考え、当店ではバック広げ工具は使いません。
その代わりと申すと心苦しいですが、後輪の脱着工賃は、非電動車で¥2,000、電動車で¥2,600を頂いております。
この資本主義の世界では、お安いものには理由があるといいますか、妙に安いぞ!?という場合には、何らかのトリックがあるものです。
(もちろん、世の中には格安の自転車というものも存在する訳でして、そのような自転車に修理工賃¥2,000プラス部品代というのも、不相応ということもありましょうし、必ずしもバック広げ工具による施術を全否定するものではありません。)
(3) お話がそれましたが、チューブ交換の場合、
前輪 分解工賃 ¥2,000 + チューブ代 ¥1,000
後輪 非電動車の場合
分解工賃 ¥2,000 + チューブ代 ¥1.000
後輪 電動車の場合
分解工賃 ¥2,600 + チューブ代 ¥1.000
が基本となります。
基本と申し上げたのは、車体の状態、損傷の程度によって作業工賃が変動する場合があるからです。
(4) なお、タイヤが摩耗していて、さらにパンクしていた場合には、
タイヤ代が¥1,500ほど加算されます。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。