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10万円で購入できるロードバイクたち

皆様、こんにちは!!
Bikeportスタッフの奈須野です。
6月とは思えない快晴が続いていること、特別定額給付金の存在があるためか、ここ数週間は通常とは異なるお客様のご来店が増えました。
在宅の時間が増えて、運動不足だから新たにロードバイクというものを始めてみたい、予算は10万円くらいで、というご相談を多く受けるようになりました。
そこで、本日は、10万円で購入可能なロードバイク(たち)についてご紹介致します。


1 ロードバイクとは
まず、ロードバイクとは、何なのか、最初に申し上げます。
ロードバイクの歴史は、ロードレースに勝つための機材として発展してきました。
すなわち、ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアなどのロードレースで、プロの選手たちが勝つための機材。
プロの選手たちの声、ノウハウ、実績が反映されて、ロードバイクは進化してきたのです。
そのため、各社ともにオンロードバイクの中心となるモデルは、基本的にはレースに勝つための機能、性能を重視しております。

GIANTを例にとれば、オンロードバイクの中心となる存在は、TCRシリーズです。

しかし、ロードバイクの人気が高まり、ロードレースに参加しないけれどもロードバイクには乗りたい、レース会場ではなく街中で走行したい、というユーザーが増えてきました。
いえ、実際のことを申し上げれば、ロードレースに参加しているロードバイク乗りというのは、ごく少数派でしょう。

そこで、近年では、直接レース参戦を目的としていない、オンロードバイクの経験の少ない方が、街中でも快適に走ることができるオンロードバイク、というカテゴリが発展してきました。
それが、GIANTでは、CONTENDシリーズに相当します。


2 初心者向け、の意味
以下、ご紹介致しますが、CONTENDシリーズはTCRシリーズに比べて低廉のモデルが多いです。
しかし、お値段が安いから初心者向けなのか、というと、必ずしもそうではなく、初めての方でも乗りやすい機構、性能を備えているからエントリー向けとしてカテゴライズされているのです。

(1) 最初にご紹介するのは、CONTEND 2 ¥86,000(税抜)です。

どのあたりがオンロードバイクに乗ることが初めての方でも乗りやすいのか。
まず、オーソドックスなロードバイクであるTCRと比べて、BBハイトが違います。

(画像Hの部分)
TCRと比べて、CONTEDは7.5mmもボトムブラケットが低いのです。
ボトムブラケットが低いということは、それだけ車体全体の重心が低いということになります。
ロードバイクに初めて乗る方は、腰の位置が高くなるため、フラフラとしがちですが、CONTEDであれば、オーソドックスなロードバイクであるTCRより低重心であるため、フラフラしにくい。
つまり、乗りやすいということです。
(なお、TCRの擁護をすると、レースシーンではヘアピンコーナー、鋭角のクランクを高速で通過する等、旋回性能の高さが求められるため、バイクをぐわっと傾斜させるために、ある程度のBBハイトが必要になるのです。)

オフセットシートステイを採用している。
CONTEDでは、トップチューブとシートステイがズレて接続されています。

そのため、リアホイールからの突き上げが直接、トップチューブ、シートポストに伝達しにくいため、ライダーへの衝撃が緩和されます。
つまり、乗り心地が良くなる、というわけです。
(再びTCRの擁護をすると、トップチューブとシートステイをずらしてしまうと、リアホイールへのパワー伝達効率が下がります。レースシーンでは、瞬間的な加速力、爆発力が求められることがあり、ライダーパワーを最大限伝達することが可能なのように、トップチューブとシートステイは直結されています。)

補助ブレーキ
補助ブレーキとは、ハンドルを横向きに握ったときでも、ブレーキをかけることができる機構のことです。

ハンドルを横向きに握るのは、のんびりゆったり走るときで、レースシーンを直接の目的としていないCONTEDにふさわしい仕組みです。

タイヤサイズ
700x28Cのタイヤを履いています。
TCRは25Cであり、ワンサイズ太めのタイヤを履いております。
たった3mm、タイヤの幅が増えるだけですが、タイヤというのは筒状であるため、直径が3mm増えるだけでも内部のエアボリュームは15%ほど増えるのです。
空気の層が増えるということは、それだけクッションが分厚くなるということで、路面からの衝撃をより、吸収してくれることになります。
(TCRの擁護をするとすれば、太いタイヤはクッションが効きすぎて反応速度が落ちるため、爆発的な加速力、俊敏性が下がります。それは、レースシーンの変化に即応しづらくなる、ということでもあります。)

実は細かく申し上げると、フレームのジオメトリの違い等、様々な箇所でCONTEDのほうが安定重視、乗り心地重視の工夫が見て取れますが、超長文になりそうなため、割愛します。

(2) 次に、CONTEND 2の兄貴分、CONTEND 1 ¥100,000(税抜)です。

CONTED 2と異なる点は、
補助ブレーキを採用していないこと、
コンポーネントが1段階グレードアップしていること、
です。
コンポーネントというのは、バイクを構成するパーツ群のことで、CONTED 1はSHIMANO製のSORAグレードを採用しています。

SORAはリアディレイラーが9段で、CONTEND 2よりも1段多くなります。
ギアの段数が多ければ多いほど、変速が滑らかになります。
また、補助ブレーキを撤去していることで、CONTED 2 9.9kgに対して、CONTED 1 9.6kgと、300gの軽量化を果たしています。
カラーリングも、CONTED 2がやや落ち着いた色調であるのにたいして、CONTED 1は、よりスポーティな、勢いを感じさせるものとなっております。

CONTED 1について言及した過去の記事をご紹介します。

初めて乗るロードバイクに、GIANT CONTEND 1


(3) 最後に、ESCAPE R DROP ¥66,000(税抜)をご紹介します。


ESCAPE R DROPはGIANT自身が、オンロード部門のライフスタイルカテゴリに所属させており(CONTEDはオンロード部門パフォーマンスカテゴリです)、今までご紹介した2モデルとは、そもそもの立ち位置が違います。
ESCAPE R DROPは、いわゆるクロスバイクのESCAPE R3をベースに、一部フレームジオメトリを見直し、ドロップハンドル化したモデルで、クロスバイクとロードバイクの中間的なバイクです。
フレーム剛性はロードバイクたるCONTEDシリーズよりも控えめであるため、例えば時速30km超で長時間走行する、といった用途には向きません。
しかし、キャリア取り付けようのダボ穴を備えていること、フロントフォークがクロモリ製であること等、汎用性の高さ、頑丈さが特徴となっておりまして、ロードバイクほどの本格派でなくとも、ドロップハンドルを体験してみたい、のんびりと自転車ツーリングをしてみたい、といった用途に向いております。
ESCAPE R DROPをツーリング仕様にカスタマイズした記事をご紹介します。

スーパーツーリング仕様 GIANT ESCAPE R DROP

 


3 結論
10万円で購入できるロードバイクたち。
いかがでしたか。
個人的には、いずれモデルも魅力的で、どのバイクが一番優れているかは断定できません。
ご予算、用途、デザインのお好みなどによって、結論が分かれると思います。

本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeportスタッフの奈須野でした。

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