皆様、こんにちは!!
bikeport新宿都庁前店の奈須野です。
ある日のことでした。
当店を何度もご利用頂いているY様からフレームをオーダーしたい、というお話がございました。
Y様からは、以前もフレームのオーダーを承っていたのです。
今回、二台目のオーダーを頂きました。
Panasonicは数少ないフレームのフルオーダーが可能な自転車メーカーです。
2023年の現在でも日本の職人さんが丁寧にフレームを組み上げてくれます。
今回もその、Panasonic Order Systemを使うことに致しました。
まず、どの車体にするか、を決めます。
前回ご注文頂いた時はツーリング向けフレームをご注文頂きました。
今回は趣向を変えて正統的なロードバイク型フレームにすることと致しました。
FRCC03というモデルです。
お値段は¥173,800(税込)から。
もちろん!?クロモリフレームです。
画像引用 Panasonic Order System
ラグの仕上げも極めて丁寧です。
一般的な大量生産品とは異なる、素晴らしい出来栄えです。
画像引用 Panasonic Order System
次に、フレームサイズを決定します。
今や高級ロードバイクといえども、フレームサイズは4サイズくらいから選択する時代になりました。
モデル数を絞ることで大量生産が可能になり、車体価格を引き下げることができる、という大きなメリットを生み出しました。
この10年くらいのロードバイクブームは、上記モデル数を絞るという作戦によって車体価格が値下がりしたことにより、加速された側面があると考えます。
(なお、余談になりますが、モデル数を絞ることができるようになった理由を述べます。かつてのロードバイクはホリゾンタルフレームという、トップチューブが地面に水平なモデルばかりでした。そのため、サドルの最下限の位置が高くなりがちであったのです。しかし、1996年にGIANTが他社に先かげて、トップチューブが斜めに下がっている、スローピングフレームのロードバイクを発表致しました。サドル下のトップチューブが下がることで、ホリゾンタルフレームのロードバイクよりもさらにサドルを下げることができるようになりました。その結果、1モデルで対応できる身長の幅が広がったのです。当初はスローピングフレームに懐疑的であった他社も、次第にその合理性を受け入れ、今やほとんどのロードバイクがスローピングフレームとなっています。)
長々と申しましたが、とはいえ、お金に糸目をつけないのであれば、フレームのサイズは細かい方が理想的なポジションを取りやすい、というのは事実であります。
Panasonic Order Systemは460mmから630mmまで、なんと16段階のフレームサイズがあります。
Y様とは何台もの車体のお付き合いがあるため、適切なサイズというものが推察できました。
さらに何度もお話をして、フレームサイズ500mmとすることに致しました。
画像引用 Panasonic Order System
フロントディレイラーの台座をどうするか、選択可能です。
A コンパクトサイズのチェーンリングを使う場合
B ノーマルサイズのチェーンリングを使う場合
N 台座を設けない
今回はフロントシングルで組み上げる、ということが当初から決まっておりました。
そのため、Nでも良かったのでありますが、将来フロントディレイラーを増設したくなったときの拡張余地を残しておく、ということでAを選びました。
画像引用 Panasonic Order System
さらに、リアホイールのエンドをどうするか、選択可能です。
実にマニアックな選択肢と思われますが、
1 ストレートドロップエンド
2 ショートロードエンド
から選択可能です。
現代のロードバイクは、ほぼ全て、リアホイールが真下に落ちる、ストレートドロップエンドという形をしています。
ストレートドロップエンドは、フレーム製作の精度が上がり、ホイールをすぽんっと入れるだけで正しい位置出しをすることができるようになったため、普及致しました。
ストレートドロップエンドはホイールの着脱が楽で、レース等、僅かなタイムロスでも防ぎたい、という需要に応えることができるため、今ではこのエンドしか見ない、という時代になっています。
ストレートドロップエンドの例
ホイールが真下に落ちる様になっています。
画像引用 GIANT
しかし!!
Y様はクラシックな趣向をお持ちの方である(と私は理解しておりました)ので、ショートロードエンドをおすすめ致しました。
こちらはかつてのロードバイクが採用していたエンドで、チェーン引きの長さを調整することでホイールのセンターを調整可能なのです。
つまり、多少フレームの精度が低くても、ホイールをまっすぐに設置できる、という訳です。
前述しましたように、Panasonic Order Systemは通常の大量生産モデルより遥かに高精度であるため、ショートロードエンドは無用。。。でありますが、そこは敢えて遊び心としてショートロードエンドをおすすめ致しました。
ロードエンドの例
ホイールを外すときはホイールを前方斜め下に移動させます。
上記理由は、合理的なもの、というよりもレトロ趣味という意味合いが強いですが、ショートロードエンドには様々な利点があります。
まず、リアセンター長を変えることができるのです。
ストレートドロップエンドが普及した今となっては、なんじゃそれ、という感じでございますが、ホイールを前方寄りにセッティング、後方寄りにセッティングすることことが可能になります。
リアセンター長は短いほど旋回性能があがり、車体全体の剛性も上がります。
つまり、レース向きのセッティングになります。
リアセンター長が長いほど、直進安定性に優れ、のんびり走行向き、ツーリング向きのバイクとなります。
わずか数センチであっても、車体の味付けが劇的に変わるため、この可変リアセンターというギミックは楽しい要素です。
なお、GIANTの最新グラベルバイク、Revoltにもこの可変リアセンターという機構が取り入れられています。
https://www.giant.co.jp/giant24/bike_datail.php?p_id=00000054
画像引用 GIANT
最後に、これまたマニアックな要素ですが、仮に将来リアホイールもシングル化した場合、ショートロードエンドであれば、チェーン引きを兼ね備えているため、チェーンテンショナー無しでリアシングル化が可能です。
ストレートドロップエンドの場合、リアホイールの位置をずらすことができないため、チェーンを適正に張ることができません。
チェーンを適正に張りませんと、チェーンの脱落が頻発して、実用性の低い自転車となってしまいます。
通常は、リアディレイラーのテンションプーリーがチェーンのテンションを張ってくれています。
ストレートドロップエンドでリアシングル化する場合、チェーンテンショナーというパーツを取り付ける必要があります。
これが、せっかくリアシングル化したにも関わらず、若干の不格好さにつながる。。。とお感じになるかもしれません。
リアテンショナーの例。
SHIMANO ALFINE
見た目はほとんどリアディレイラーです。
画像引用 SHIMANO
最後に、カラーリングです。
このカラーリングには、膨大な組み合わせがあります。
まず、基本34色から、マット、グロスと選択可能です。
さらにフロントフォークのみ別色、マット、グロスの選択が可能です。
画像引用 Panasonic Order System
次に、オリジナルデザインにすることも可能です。
これも、各配色を選択可能です。
画像引用 Panasonic Order System
メッキのようなミラー仕上げを選択することも可能です。
このデザインも配色を自由に選ぶことが可能です。
画像引用 Panasonic Order System
ダウンチューブのロゴや、トップチューブに自由な文字列を入れることもできます。
書体の色、フォントも選択可能です。
画像引用 Panasonic Order System
このようにして、Panasonic Order Systemでは無限に等しいくらい、様々な組み合わせ、オリジナルな一台を作ることが可能なのです。
フレームは以上に決定致しました。
Panasonicさんに発注して、納品まで1ヶ月ほど待ちます。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、bikeport新宿都庁前店の奈須野でした。
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